画面の前で泣き叫ぶ
こめ

季節は無言のまま過ぎて行く

昨日まで咲いていた木は

咲いてはしげり

赤色に染まりかれていった

もう僕は迷子の一人ぼっち

昔呟いた言葉を思い出す

テレビに写った君に恋をしたけど

君とはすんでいる次元が違うようだね

君は笑顔で微笑む

僕は画面の前で泣き叫ぶ

流れる暗闇過ぎ去る輝き

帰る場所はいつも

真っ暗でその方が寂しさをまぎらわせられるから

電球は変えないまま

それでも光るのは

絶望を見つめる二つの目玉

毎日が夜毎日が雨

そんな生活をしていた

朝はまぶしすぎる

だからもういらない

ねぇなんで

なんでなんですか

何かもが重くて

全てが嫌で嫌いで

生きているのかしんでいるのかさえ

わからないまま

それでも僅かに掴めるのは

差し出される事はない

お姫様が僕に差し出してくれる

右手だけ



自由詩 画面の前で泣き叫ぶ Copyright こめ 2010-02-23 00:59:20
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