天使のハイタッチ悪魔のグーパンチ
こめ

空想を語りつぎ

今はただ虚無でしかない

物語りはかなりの頻度で

涙をながした

ありとあらゆるもの全てに

意味があるけれど

時代がすすみにつれて

その意味がうすれていく

だから消える前に

記憶の奥の方へ突き落とした

奈落の花はいつでも

卑怯な程に美しさだった

これなら仕方がない

この花を掴みたくて

何人もの愚かな人が

奈落の穴に堕ちていったものか

深夜街をさ迷う勇者は

蛾や虫達が集まる孤立した

街灯のしたで引き裂けるような

愛しみの中を行き来しながら

暗闇の中で理性を保ちながら

街の喧騒に耐えていた

いつまでも変わらないのは

それは完全に僕が一周遅れになっているから

遠い遠い遥か先に待っているのは

一つの揺れる陰それは

天使のハイタッチか

悪魔のグーパンチの

どちらかだった



自由詩 天使のハイタッチ悪魔のグーパンチ Copyright こめ 2010-02-08 00:54:21
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