これはもうつみにひとしいの
あぐり

くるくるとないている
あなたの腕のやらかさに、思い出しては歯をたて
感情的なももいろの水をじわりと染ませてみるのが
ぼく、どうにもすきみたい(あいしてる。。)

からかわれなくなった眼の色/血管/手の小ささ
ぜんぶいまでは愛情の標的だ
季節の空が落ち着くのは
夕陽に流されてすいこまれる薄い雲のせい
あんなにも見られなかった赤い影が
いまじゃほんとにきれいだなっておもうの

ぼくはあなたの細胞ぜんぶ
ひとつひとつに名前をつけてさ
並べ立ててみたい、よ
ひとつひとつに理由を見つけて
これがぼくの体温をひとなみにしてるんだって(もしかしたら微熱くらいに)証明してみたい、よ、よ
いまのいままでなんにもしらなかったあなたのなかにぼくがいるのならそれはもうつみにひとしいのかもしれないしれない
でもいいんだ。
だってきれいだもの。
秋の海に広げられた小さな泡のやぶれる瞬間
あなた、わらうんだもの

***

ふるふるとないてる
夜に沈んでいた振動ぜんぶ
ぼくがとりのぞいてあげるから
そっと髪を撫でさせてね
あなたはなんにもわるいこじゃないから
色鉛筆で明日
あなたのみた夢を塗ってあげるよ





自由詩 これはもうつみにひとしいの Copyright あぐり 2009-09-20 14:31:00
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