きざし
石川和広

破壊された石仏は遠くすりきれ、たくさんのにんげんたちのふみつけた顔の裂目から、何をみる ぼくは何を見い出す そう感じた日の部屋は、暗くなく。際限のないドリルの音がぼくの隙間だらけの体から染み出してる 走り出したのはいつ?もうここは、草原になるといい。魔法も極楽も要らない。お節介なクラクションの、ワイドショーいらない 言葉よ。僕をおしすすめる雲になれ ロック あの人の影も女も強い日差しの中で踊る彼方がほしい。石仏は語らず たぶん僕だけが今ここで嘘を突いてる 裂目から流れ出した光に向かって。


自由詩 きざし Copyright 石川和広 2004-09-05 01:58:22
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