とげとげタイフーン
石川和広

トゲトゲの木という
スピッツの曲があり、

うたうことは、流れ、聴くものは、
薄闇にゆれ、ここの部屋の落ち着いた形
溶けていく

ぼくのはりめぐらす気分は、とげとげで、
いつもしつこく繁茂する


そもそも刈り取ることをしないから


    秋


そうして、それぞれ固形の形となる君と僕

しかし、そんなのも決め付けで流れているかもしれない君

窓がどしんというタイフーンドキドキ


二人が、どんどんすれちがうたび
僕は、狂って、どんどん鋭くなり
カーブを描く嵐の中

とげとげだ

とらわれて、君のこころが
わからなくなる感じを
かみ殺せずに

寝るか


自由詩 とげとげタイフーン Copyright 石川和広 2004-08-31 00:41:37
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