ジョーゼット・ヘッドセット・クローゼット
aidanico

たまゆらたまたまたさきのひかるたまをたくしあげわたくしたくされたまままま
とごのまねごとのようなまやかしをまのあたりにしましたのよまままごつきまい
たたねもたらちねのははもたびたびだいたたまごのゆめをあけがたにみたのまま
まらのまさぐりあいなんてまがいものみせてなんてままならないわまりつきうそ


ジョーゼットのショールに、斑の染みを幾つもつけたような、そんなのものを巻
いて目隠しをされて紅いくちびるだけ曝されている。もう何時間、もう何年間。
木洩れ日のようなちらちらとした光が布ごしに衣擦れの音を作って私のまぶたに
触る。くすくす。先に笑いだしたのは鳥たちかしら、それともざりざりとした木
肌をくぐって来た風かしら。たとい衣服をまとっていたって目さえ塞がれたんな
らそれは裸なのと同じことなんだわ。好奇心とか羞恥心とかあらゆる外的への感
情はこんなにも簡単に股座を通り抜ける。でも全然嫌だなんて思わない。手さえ
自由が利かなくなってそのまま組み敷かれたとしたら、見えない首に手を回して
ショーツの脱ぎ方を考えるわ。クローゼットに置いて来たお気に入りを思い出し
ながら、カフスを懸命に探るの。ざわざわ。黙っていた草花がいまごろ騒ぎ立て
る。おそいのよ、なにもかも。もう。してしてしてして!今直ぐ!声を殺さずに


だんせいのせいどにいきどおりおぼえたせいきまつあなたのせいせいどのせいせ
いとたちのきょうかしょにせいびしたせんがひかれるはらいせみせてみろめくら
れせめてせんめいにせいかんなこうせいをそこなわないうちにせめんとにふせら
せてせまられているあいだぜらにうむのくもがながれるのをみうしなうよいつも


自由詩 ジョーゼット・ヘッドセット・クローゼット Copyright aidanico 2009-05-15 21:10:43
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