ワルツ・フォー・デヴィ
aidanico
きっと/ふゆの/かおり/のせい
興味として刷いた眉が
何故にそんなにも難しい顔をするのか
うすい唇を尖らせて
私に何か言おうとする、
そののどが
気絶する/ほどに/しろい
夏はまだ始まりの音も告げない
足早に着物の裾をまくり
足のうらで水面を撫ぜる
飛沫が
飛ぶ
浪をつくる
振動から遠いところへ、泳ぐ
浪をつくる
たおやかな髪の曲線に逆らい
まるで/けだるい/娼婦
みたいに
シーツがよく似合う
浪をつくる
糊の貼られたシーツほぐしてゆく
絡まる
髪、どこにゆくの
布、たびにでるの
汗、まだいわない
糸、もくてきちは
夜が明ける
畳に陽が差し込む
時計の針が回る
女は
眠ったふりをして
睫を震わせて
いた
あした/きくよ/きみの/はなし
途切れ途切れ、言った、ような/気がしただけ
自由詩
ワルツ・フォー・デヴィ
Copyright
aidanico
2009-05-26 01:20:40
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