mmm


ある人が言った

置かれたところで、咲きなさい

日当たりが悪いから、
天気が悪いから、
土の栄養分が少ないから、
だから、咲けない

そうじゃなくて、

日当たりは悪いけれど、
雨が降ってばかりだけれど、
土だって痩せているけれど、
私は、咲くことができる

自分の力で、咲くことができる

一生懸命咲いて、生きて、
この世界を彩ることができる

そんな人間におなりなさい、と

その人は言った


しかし、私の友人は言った

たとえ自分が立派に咲けなくても、
他の花をきれいに咲かせる
土や肥料になれたらいい、と

私の友人はそう言った


それでは、私は何になろう

立派な花を咲かせようか、
土となりこの身を捧げるか、

私は何になれるだろう


たとえ花や土になれずとも、
私は、私のままでいよう
私という、一つの命で在ろう

枯れそうな花に水をやり、
痩せた土を耕して、
この世界が美しくなるように


そして、神様が私を天に呼ぶまで

この、儚くも美しき世界に
ずっとずっと、生きていよう


そして、すべての蕾が花開くのを
ずっとずっと、待っていよう




自由詩Copyright mmm 2009-03-08 14:37:31
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