夏の終わりの終わりに
紫音
無機質な温もり
の夏が終わる
今日も何もなく過ぎていき
変わることなく壊れていく一日
鉄とガラスとコンクリート
で出来た城が崩れる
今日も何もなく過ぎていき
代わることなく壊れていく私
そういえば
縁日で買った金魚はどこにいっただろう
水槽代わりの保冷箱は
陽光に晒され
三毛斑の猫にでも
いたずらされているのかもしれない
どうでもいいことが
走馬灯のように巡り
脳内麻薬のアンバランスが
知的を痴的に置換する
照り返しがキツイ
無機質な夏が終わる
自由詩
夏の終わりの終わりに
Copyright
紫音
2008-09-03 00:18:09