エンプティ
プテラノドン

スプーンみたいに丸い
タンクローリーの背中に夕日が映っている。
運転手は気づいているだろうか。
路上でヒッチハイクしている神の存在にも。
(中指を突き立てている奴がそいつだ)

捏造した交通マナーに則ってパッシングしてやるべきだったかも。たとえ
それが自分自身に悪態をつくことになろうとも。
日が沈む前に知らせるべきだった。でも、もう遅い。
エンプティランプとして
灯された
ボディに映る街灯の葬列は
地獄まで続くという。
そして、面影を追うことを止めた
街灯の上で固まる鳥たちは死神のシルエットよろしく

あざけるように言うのだ。
先回りできると思うなよ、と。





自由詩 エンプティ Copyright プテラノドン 2008-07-30 14:13:30
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