送迎
本木はじめ

学校からの帰り道なのに
きみは浮かない顔の時間だらけまき散らして歩いている

どうしたんだい?

散布した思案たちを再び胸元に引き寄せて
きみは呟く

あれ はどうしたかな
もういないんじゃないか?
どこへ行ったの?

みるみるうちに空に帰ってゆく水たまり
の中にぼくら映ったまま

あ、バスが来たよ!


自由詩 送迎 Copyright 本木はじめ 2004-07-19 20:42:06
notebook Home 戻る  過去 未来