いつか鳥になる日
beebee



遠い空を見上げていつも
鳥になりたいと想っていた
自由に空を飛び回って
あの雲に掴まりたい
虹の橋を渡って途中で落ちても
手を拡げれば大空は自由で
自分は自由で
鳥になるんだ

沖に見える貨物船も
港に係留されている小さな漁船も
ぼくの遊び場で
水面に見える小さな仔魚目指して飛び降りる
真っ逆さまに突っ込んで行く
ばしゃーんって水面を突き破って
ぼくは水の中でも飛び回るのさ

ああ、だから

君の側に咲いている花めがけて
びゅんだよ
たんぽぽの花なら綿毛を飛ばして
斜めから君の背中を横切って
急上昇

おおーい

雲間から花のつぼみを落とす
真っ直ぐに君に向かって行く
途中で花びらが開いて
ちいさな落下傘になる
君に届けるのは
空に弾けている水玉から取った雫
手にとって口吻てよ
甘い
でも苦い
ぼくのこころの中の
鳥になりたいこころだ

君に受け渡そう
受け取っておくれ
だから
ぼくは大きな鳥になる
君を乗せて飛べるくらいの 大きな 大きな
鳥になるよ
ぼくは大きな鳥になる


自由詩 いつか鳥になる日 Copyright beebee 2008-07-22 00:44:25
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君に伝えたいこと