ある断層について
たりぽん(大理 奔)

 
知らないことが多すぎるけど
それは知りたい事じゃない

空が青いときは
 夜の暗さを忘れるように
  星空を見上げるときは
   雲の形を忘れるように
    二人はずれていく、すこしずつ

      打ち抜き損ねた
       だるま落としのように
        中途半端な言葉で
         ずれながら立ち尽くす
          どうせなら崩れてしまいたいのに
           許されないのは、きっと
            ルールの選び方を間違えたから

断層には正しいも間違いもなく
積み重ねた真実の名残だけが
地質学者と考古学者を待っている
過去を嘆くものはわすれるだろう
新たに積み重なる火山灰を


   知りたいことが多すぎるけど
   それはとても奇妙なことばかり

そこにあるだけでいい
そうだね
それが一番大切な
君といっしょにいるということ
いつまでもいるということ


自由詩 ある断層について Copyright たりぽん(大理 奔) 2008-06-01 00:25:42
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