ガス・ステーションの作り方
あおば

                07/02/03


回転計の願いに
知らん顔する
鶏頭の花

空には白い雲が群がり
レースの終りを告げている

ガス不足のマシンでは
回転も不足して勝てない
決まり切ったことだが
燃料不足の今日では
ご禁制の
メタンガスでも入れない限り
全開には出来ないのだ

ガバッと布団の中で目を覚ます
石油ストーブの
ガバーナーが限界を超えて
白熱しそうな案配
外は雪だ
とんでもない温度設定に
慌てふためいて新聞を見ると
厚い頁の中では季節を問わない10代のひとりごとが
ぶつぶつと充満して閉塞した空間を見たし爆発しそうになっている
このガスのようなものを彼方に導き成分分離圧縮液化してから
化粧水のように香りを添えて超合金のボンベに詰めて
電子式とヤスリ式の100円ライターの横に並べて置いてから
火打ち石と火打ち金にほくちのセットに
おまけのお付け木
明日の朝は1時間早起きして
旧式なガバナーの機嫌をとって
地鎮祭で踊ります。


自由詩 ガス・ステーションの作り方 Copyright あおば 2008-02-03 21:34:50
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