マル
三奈

私の知らないトコロで


また一つ傷が増える。



私は傷つかないまま

誰かの傷がまた増える。


それは私がつけた傷。

無意識のうちにつけた傷。

私がそれに気づいた時は

もう

何もかもが手遅れだった。


私の存在は時に凶器。



誰かれかまわず傷つける。


沢山のトゲを身に纏い



誰かれかまわず傷つける。


もし願いが叶うなら



私は誰も傷つけない

マルになりたい。



マルには程遠い私は


今日も


傷つける事でしか


前に進めない。






それが



とても悲しい。


自由詩 マル Copyright 三奈 2007-11-19 21:46:46
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