ウルトラブルー
大覚アキラ

カミソリみたいな風が
叩きつけるみたいに吹いてて
シアン100%のウルトラブルーの空には
殴り書きみたいな雲が
でたらめな速さですっ飛んでいく
そんなわけで
寒くてどうしようもないので
おれは両手をコートのポケットに突っ込んで
やけくそな早足で歩いてるんだ
いま何かにつまづいたら
膝から崩れ落ちるように地面に倒れこんで
そのまま身動き一つしないで
死んだふりをしようと思う
それぐらいおれはいま
ウルトラブルーな気分なんだ


自由詩 ウルトラブルー Copyright 大覚アキラ 2007-03-20 01:12:57
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