ポエムみたいな花畑で
ちいさな子どもたちが
でたらめな歌を歌いながら
シロツメクサで花輪を編んでいる


リアルとは血が流れることに非ず


地雷の敷き詰められた地面に
ハチミツの ....
消防車と救急車とパトカー およそすべてのサイレンの付いた乗り
物が ひどくゆっくりと南に向かって走っていく ぼくはそのあと
を野良犬のように追いかけながら交差点に差し掛かるたびマラソン
のゴール ....
 問題

  新幹線とダンプカー
  どっちのほうがかっこいいでしょうか



 答え

  ダンプカー
  なぜなら新幹線にはウィンカーが付いてないから
ベランダのロッキングチェアで
揺れながら煙草をふかす夜更け

缶ビール5本と
ヘッドフォンから流れるジミヘンのギター
生温い春の風
群青の夜空にくっきりと一筋の飛行機雲

生きてりゃ必 ....
ハァーイ
バブゥー
チャーン
カミソリみたいな風が
叩きつけるみたいに吹いてて
シアン100%のウルトラブルーの空には
殴り書きみたいな雲が
でたらめな速さですっ飛んでいく
そんなわけで
寒くてどうしようもないので
 ....
明け方のビル群は
墓標のように見える

おれはタクシーを拾って
車のまばらな御堂筋を
一直線に南下しながら
疲れた頭の片隅では
死ぬまでに稼げる金を
ぼんやりと計算している

アス ....
向こう岸で
いちゃついてるぜ
あいつら

自由って
けっこう寒いんだね

秘密も
けっこう寒いんだね

そんなことを
ひそひそ話しながら

おれたちも
あったかい場所で
 ....
無からすべてが始まったというのは真っ赤な嘘で
始まりなんてそもそもなかったのだろう
すべては元々そこにあったに違いない
ただそれではあまりにもだらしがなく
物語の語り手としては都合が悪いので
 ....
詩を書こうと思って
パソコンに向かってみたものの
書けない夜は
やっぱり書けないのだ

よく考えたら
夕食を食べていなかったことに気づき
そしたら
おなかが減っていることに気づいてしま ....
真夜中にコンビニに行くのは
森に分け入っていくときの
あの感じに似ている

とても疲れているので
栄養ドリンクと
2錠で100円の錠剤を買って
再び暗い森を歩いて帰る

そういえばず ....
強い風が叩きつけるように吹く中で
極彩色の旗が暴れている
数え切れない数の旗は
数え切れないほどたくさんの色で溢れていて
極彩色の荒れ狂う海になって
目の前の景色を飲み込んでゆく

きみ ....
長距離トラックの爆音と
パトカーのサイレンで夜は塗り潰されていって
そのわずかな隙間を縫うように加速して
おれたちはスピードそのものになる

昨日の夜テレビで見た
水銀灯に群がるアルミの蝶 ....
おねがいです
楽しい歌や
美しい歌など
けっして
歌わないでください

美味しい酒や
贅沢な料理も
ここでは
けっして
食べないでください

家族や恋人同士で
ほほえみを交わ ....
岬の先っぽで
昼と夜が混ざり合う
感じやすいところをめがけて
長い長い
立ちしょんべんを放つ
すると
前触れもなく
水平線の辺りに稲妻が走って
映画みたいで
わけもなく泣けた

 ....
   +    +    +    +    +    +


指先で 空中に 6 って 書くよ 機械みたいに すばやく 正確に


   +    +    +    +    +    ....
あの人
昨日の真夜中に
「ここではないどこか」に
行ってしまった
展示品現品処分19800円で買った
ちょっぴり傷のついてるセミダブルのベッドに
私一人を置き去りにして
 
煙が消える ....
乾いた枝を踏んで
分け入ってゆく

ひとり
黒い森へ

木漏れ日と見まごうほど
雨のよに降り注ぐ見知らぬ星座

足元の影
黒々と

獣の踏みならしたあとを
なぞってゆく

 ....
おれは
ふにゃふにゃの魂を
強靭な鞘で守る方法を
身につけたおかげで
狂うということから
とても遠いところにいるよ

そして
なんといっても自由だ
今にも背中から
翼が生えてきそう ....
池袋とか新宿とか
そんな
詩みたいにきれいな響きを持った名前の街は
おれたちの暮らす街にはないので
とりあえずできることといえば
コンビニの前にたむろしている若者にビクビクしながら
そいつ ....
にんじんの形をした雲が
夕焼け空をロケットのように吹っ飛んでいく
月面では青ざめたウサギどもが
手の届かないにんじんに地団太を踏んでいる

揺れる
揺れる
揺れる

振動が足元から背 ....
資本主義という名の透明な怪物が
ビルの谷間を音もなく駆け抜けてゆく

それとはまるで対照的な緩慢さで
新型都市交通システムが
のろのろとモノレールの上を這っている

銀色の箱型の車両には ....
どうでもいいような昔のことを
おおげさに懐かしがったり
にぎやかに笑いあったりしながら
おれたちは川べりの細い道を
ただぶらぶらと歩いていた
真冬の太陽は
弱々しいけれどやさしく
そして ....
神が
アダムの肋骨から
イヴを造りだしたように

おまえは
おまえの鎖骨から
わたしを造りだしなさい

おまえのその
滑らかな肩に眠る
真っ白な翼のかたちをした骨で

そうした ....
セブンスター


今夜はもう
誰の書いた詩も読みたくはないんだ


ピース


おれ自身が書いた詩さえも
読む気がしない
これって
どうかしてるかもしれないな


セブ ....
薄暗くて
静かで
エアコンがよく効いた
水族館で

きみは

狭い円柱状の水槽の中を
鰯の群れが
回遊し続けるのを
呆然と見つめながら

「なんか気持ち悪い」

って呟いた ....
#71

 ありきたりな憂鬱に
 絶望なんていうおおげさな名前をつけて
 誰も見たことがないペットみたいに
 かわいがって育ててんだろ
 そんなのどこでも売ってるぜ



#72
 ....
その女は
爪先から
生れ落ちてきたので
岬の先端の
切り立った崖から
飛び降りるときも
やはり
爪先から
落ちていったそうです

波頭が捲れ上がるように
荒れた岩場に
打ちつけ ....
大阪という街には
血管のように縦横に川が流れているから
オフィスビルの谷間を
カモメが飛び交っていたりする

そういえばあの時も
こんな風に頭の上をカモメが飛んでいて
不思議そうにそれを ....
はじまりは
とても単純なことだった
猿に似た生き物が
仲間の餌を奪おうとして
その喉笛に噛み付いた

立ち上がって歩くことで
両手が自由になったその生き物が
最初にしたことは
足元に ....
大覚アキラ(759)
タイトル カテゴリ Point 日付
ハチミツとクローバー自由詩407/3/27 3:06
世界の車窓から自由詩107/3/26 23:13
ウィンカー症候群未詩・独白307/3/26 22:45
E7(♯9)自由詩107/3/23 16:56
流れよ我がヨダレ、とイクラちゃんは言った未詩・独白4*07/3/22 13:37
ウルトラブルー自由詩707/3/20 1:12
光る墓標自由詩607/3/19 18:34
新しい羊自由詩107/3/19 13:53
皆殺しのための100行自由詩9*07/3/16 13:03
春キャベツとアンチョビのパスタ未詩・独白507/3/16 2:28
コンビニまで自由詩607/3/11 3:15
極彩自由詩307/3/8 15:34
銀色自由詩507/3/8 4:13
花葬[group]自由詩407/3/7 3:34
遠雷自由詩207/3/1 19:56
リヴォルヴァー自由詩307/3/1 19:54
ここではないどこかへ自由詩607/2/28 12:17
黒い森自由詩307/2/28 1:56
自由詩107/2/26 12:49
二十一世紀少年自由詩1007/2/21 21:41
ラプソディ・オン・ザ・ムーン自由詩307/2/13 13:35
「Pink」自由詩2*07/2/1 12:29
「リバーズ・エッジ」自由詩6*07/1/31 16:23
カナリヤ自由詩4*07/1/31 2:00
☆☆☆☆☆☆☆自由詩1007/1/31 1:32
水族館自由詩407/1/28 0:30
フラグメンツ(リプライズ) #71〜80[group]自由詩15*07/1/23 14:30
世界の終わり自由詩5*07/1/19 3:23
東京自由詩2*07/1/18 3:04
あいなきせかい自由詩4*07/1/17 12:45

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