カナリヤ
大覚アキラ

神が
アダムの肋骨から
イヴを造りだしたように

おまえは
おまえの鎖骨から
わたしを造りだしなさい

おまえのその
滑らかな肩に眠る
真っ白な翼のかたちをした骨で

そうしたら
わたしはおまえのために
美しい声で歌いつづけよう

わたしが歌えなくなったら
おまえはわたしを
ためらうことなく捨てなさい

よく晴れた冬の日に
青空にむかって
わたしを放ちなさい


自由詩 カナリヤ Copyright 大覚アキラ 2007-01-31 02:00:35
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