以下の方がこの文書を「良い」と認めました。
- - アラガイs
- 以前にも読ませて頂きたいへん参考になりました 。
- - 壮佑
- - takano
- 我々は先人の遺産で食い繋ぐのではなく 現在と未来へ深化したいものですね
- - 梅昆布茶
- - 岡部淳太郎
- - イリヤ
- 四千の日と夜
一篇の詩が生れるためには、
われわれは殺さなければならない
多くのものを殺さなければならない
多くの愛するものを射殺し、暗殺し、毒殺するのだ
見よ、
四千の日と夜の空から
一羽の小鳥のふるえる舌がほしいばかりに、
四千の夜と四千の日の逆光線を
われわれは射殺した
聴け、
雨のふるあらゆる都市、熔鉱炉、
真夏の波止場と炭坑から
たったひとりの飢えた子供の涙がいるばかりに、
四千の日の愛と四千の日の憐みを
われわれは暗殺した
記憶せよ、
われわれの眼に見えざるものを見、
われわれの耳に聴えざるものを聴く
一匹の野良犬の恐怖がほしいばかりに、
四千の夜の想像力と四千の日のつめたい記憶を
われわれは毒殺した
一篇の詩を生むためには、
我々はいとしいものを殺さなければならない
これは死者を甦らせるただひとつの道であり、
われわれはその道を行かなければならない
- - N.K.
- 「アウシュビッツ以降に詩を書くことは野蛮だ」というテーゼを詩
として結晶させたと言うようなことをどこかで読んだことがあり、
四千の日と夜という詩の意義は重いものだと恥ずかしながら最近確
認したばかりです。その意義とその後の展開(というか思いきっ
て、拡散といっていいでしょうか?)を丁寧に開示してくださった
評のように思えました。そこから、半世紀以上がたって戦争が抜け
落ちて言葉が言葉を問題にして言葉の領土をやせ衰えさせたと見え
る昨今、また原発などが問題として新たな問題が共有されつつある
と見える昨今、詩はどこに向かうとお考えでしょうか?いろいろ考
えが、触発される評でした。読ませていただき、ありがとうござい
ました。
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