「今日という日に」
ベンジャミン

わたしは先生をやっている

算数、国語、理科、社会
みんな教えている

それはきっと
わたしが彼らより先に生まれたからだ


子供たちは勉強をしている

将来の夢を尋ねても
返事がかえってくることは稀で

だのに子供たちは
一生懸命に勉強をしているのだ


そしてわたしは
先生としていろいろのことを教えている

難しい問題に立ち向かう
彼ら一人一人の姿は誰とも変わらないだろう
だからこそわたしは
頭をぎゅっとするほどに考え込んでいる


ときには悩み事の相談も受け
一緒になって悩み
ときには嬉しい報告を受けて
一緒になって笑う


今日という日に


世界はつながっていること
何処の国で戦争がおこっていて
どうして富めるものと貧しいものがいるのか
自然が危機に瀕していることや
世の中の仕組みについても


わたしは先生をやっている

教えてもらいたいことが山ほどあるのは
実はわたしの方であるのに

彼らの未来のために
あるいは
彼らの未来となるべく

いろいろのことを教えている

そしてときおり
忘れていたことを
彼らの中に見つけては思うのだ


今日という日に


わたしは彼らから
自分の未来を教わっているのだと



       


自由詩 「今日という日に」 Copyright ベンジャミン 2006-05-09 11:59:04
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