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ちいさな
ちいさな
こどものように
すみきった
わがままを
いっぱいにもった
ひとだから
ぼくは
はらはらと
いつも
めがはなせない

だからぼくは
きょうから
かぜになる ....
荒木さんが
すっぽんが獲れたから
食べにおいでよ
と言うから
友達誘って
焼酎抱えて
出かけていった

すっぽんは
みごとに捌かれ
くつくつと
鍋の中でうまそうなすき焼き風味で
 ....
こんにちは
おはようございます
こんばんは


みしらぬひとが
あたりまえのように
あいさつをかわす

みしらぬかぜが
みしらぬひかりが
あたりまえのように
あいさつをかわす
 ....
それは
いまにもきえいりそうに

ふわふわと
ぼくらのまえにあらわれ

ながれにおち

みずいろにひかりながら
ながされていったけれど

あのひ
だれにしられることもなく
ひ ....
午前一時
俺のあのころが
反転する

ベレー帽かぶった美知子が
学生集会からとび出し
目の前に現れる

上気した頬に そばかすをちらし
瞳をキラキラ輝かせて
俺にささやきかける
 ....
バス停のベンチに
毎日のように
座り続ける男がいるんだ

超然と背筋を伸ばし
ただ一点だけを見つめ
来るはずのないバスを
ひたすら待っている

廃線になった
路線バスのベンチで
 ....
明るい娘たちだ

美知子が寝込んだ今日も
夕食を作り、洗濯をし
ピアノに行って
キャッキャと笑って
ぐっすり眠っている

小学六年の薫は
ふくらみはじめた胸を
ホイホイとかかえて笑 ....
大粒の涙が
ちんまりと正座して
嗚咽をこらえ
ぽろぽろぽろぽろ
反省している

それを見ていると
ついつい
ついつい
よかよ
もう、よかよ と
ぼろぼろになって
頭をなででしま ....
しかけをはなれて
ゆらゆらと
どこまでゆくのか
おれのウキよ

みなもにうかぶ
あのつきの
ゆらゆらゆれる
ひかりのなかへ

しかけをはなれて
ふわふわと
どこまでゆくのか
 ....
区別されてあれ
紺色の犬よ
十センチ歩幅の
ローカルな犬よ
この職で食うからには
一生、区別されてあれ

扱う品は
人の生命、身体、財産

消えゆくものは
自らの影


区 ....
湯気の立つ肉塊を
両手で拾い集めて
ふたりを収納しても
まだ
身元は割れない。

発車を急ぐ特急は
ふたりの命など
雪よりも軽いらしく
せかせかと汽笛を鳴らす。

母と息子を一瞬 ....
こがらしがこんなに
びゅうびゅうとふきあれるなかで
つりざおをふるぼくを
わらわないでください

ゆきはふりまたふり
ふりつもり
くもはうずまき
ながれ
びゅうびゅうとながれ
ひっ ....
いやあ
あきれはてるほど平和

ほんと
あごがはずれるほど安心

どろどろ
どろどろ
溶けだしている

溶けだしている
この国の幸せ
米国追随

鬼畜米英
とついこの間ま ....
工事差し止めである。
佐賀地裁英断である。

たとえ94パーセントが
完成されているとの報道が
なされてるとはいえ

昭和23年から
営々と続けられてきた
ゼネコン優遇の愚と
アセ ....
あゝ
見よ
この無惨を

乾ききった子宮を


この国のこころのような
無数のヒビ割れから
びゅうびゅうと吹き出す
夥しい亡骸たちを




陽は香り
空は広がり
あ ....
踏み込んだ厚顔無恥

連鎖はずれの
滅びの土足
いきなりの土足

打ち込まれる
鉄板、鉄板、鉄板、鉄板・・・・

演出されるセレモニー


まるで
スローモーションを見るよう ....
不思議な果実がなっているよ
って
黒い人たちが
ぶら下げられた木を
見て
涙いっぱい
こらえて
Billieは唄ったけれど

ぼくらの仲間も
海苔ひびの竹に
首吊されて

ぼ ....
おとこなのだか
おんななんだか
おんななのだか
おとこなんだか
よくわからない
いまだけど


おおきくなると
ほとんど
おんなに
なってゆくけど


みんなと
いっしょ ....
雌は
ものうげにそれを眺め
海のリズムそのままに
雄に近づき

雄は
引きつけられ
口を大きく開けて
雌に
すり寄り

いそいそと
せかせかと

自慢の家まで案内し

 ....
ほうれ

背鰭をいっぱいに広げて
跳び上がる

なにくそ
ほうれ

こちらも
負けじと
跳び上がる

体を丸めて
力をためて
雄は
精一杯の命を競う
ひとつとして
同じ家がない

みな
違った巣穴を
掘っている

どうもやつらは
鋳型暮らしが
嫌いらしい
ころん
ころん
ひっくり返って
泥を背鰭につけている

ころんと返って
ころんと起きる

ころん
ころん

ころん
ころん

あちこちで

こんもり盛り上がった干潟の上 ....
突然
写メールを送りつけてきて
おれの誕生祝いに
夫婦ふたりで
温泉に行くのだという。

ちょっと待てよと
息子としては思う。

おれの祝いなのに
なんで
昭和元年と
大正十四 ....
みどりのひかり
のなかを
けむし

もこもこ

あるいてる

みのけが
もこもこ
あるいてる

どこかで
かぜは
おおきな
あくび



めろんぱん

 ....
こはるびよりのひだまりで
つりをしながらあくびをすると
ぽろっとくびがころげおち
ついでにうでもころげおち
なかよくはりぼてけりながら
うみのうえをかけていった。


いそにのこされた ....
海が
ちいさないびきをかきながら
かぜにふかれている


いるかが
とおいきおくを
うたっている


ゆったりと
こすもすがまわり
ぼくらはやがて
かぜになる
しおが
まあるく
みちてくるのは
ぼくらのからだに
きざまれたひつぜんだ。

しおが
まっくらに
ひいてゆくのは
かぜがおしえる
このほしのぱずるだ。

このほしとつきとのなぞ ....
こむさんの草野大悟さんおすすめリスト(27)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
かぜになって・・・- 草野大悟自由詩5*05-9-19
夏にすっぽん- 草野大悟自由詩12*05-7-17
- 草野大悟自由詩8*05-7-2
ほたる- 草野大悟自由詩12*05-5-30
あのころ- 草野大悟自由詩405-1-15
虹を掘る- 草野大悟自由詩405-1-10
太陽の有給休暇- 草野大悟自由詩6*05-1-2
正座する涙に- 草野大悟自由詩7*04-12-1
しおさい- 草野大悟自由詩3*04-11-12
風追う犬- 草野大悟自由詩2*04-11-10
特急の鼻- 草野大悟自由詩4*04-10-15
ふゆのこえ- 草野大悟自由詩2*04-9-29
どろどろ- 草野大悟自由詩2*04-9-22
諫早湾干拓の- 草野大悟自由詩2*04-8-27
干潟の風景〜亡者終章- 草野大悟自由詩2*04-8-18
干潟の風景〜いきなりの土足- 草野大悟自由詩3*04-8-16
干潟の風景〜Billie_Holidayなコアジサシ- 草野大悟自由詩2*04-8-14
干潟の風景〜クロダイものろーぐ- 草野大悟自由詩2*04-8-12
干潟の風景〜ムツゴロウの恋(♀)- 草野大悟自由詩2*04-8-10
干潟の風景〜ムツゴロウの恋(♂)- 草野大悟自由詩1*04-8-9
干潟の風景〜ムツゴロウの主張- 草野大悟自由詩2*04-8-8
干潟の風景〜トビハゼの失敗- 草野大悟自由詩3*04-8-7
生爪を剥いだ日- 草野大悟自由詩9*04-7-29
みのけがもこもこ- 草野大悟自由詩2*04-7-17
こはるびよりの- 草野大悟自由詩11*04-7-10
海物語- 草野大悟自由詩9*04-6-29
うみのぱずる- 草野大悟自由詩7*04-6-4

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