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星砂の夕べ
ファクスからでてきた
きみが
あんまりうすっぺらで
それはそれは
過日の約束ほどに
ぺらぺらだったので
ぼくは
受信エラー。
とだけ 書いて
南の窓から ....
中空の部屋へは
登り方を忘れると
登れなくなる
わたしはしばらくの間
忘れていたけど
最近ふと思い出した
わたしは中空の部屋のドアの前で
躊躇する
中に入ってしまったら
二度と戻れな ....
さよう に
増す
ばったり
倒れこむ まつ毛
傘は 持っています から
から
きかせたい のでしょう
告げたい から
から
さよう なら
から から傘
「線路の上を歩いて海を渡る
それ自体はけして珍しい行為じゃない
だが
心してきいてほしい
次の駅にたどり着くことのできる者は
きわめて稀である
「大洋をどこまでも縦断する ....
詩を書くのをやめて
そのまま後ろに倒れて
ねむっている
子猫によっかかって
逃げられたらシーツ、君と話す。
きみと、
シーツ、きみお化けみたいになってぼくについてこい
そうしてぼくが振り ....
鳴らされる時刻に
数え切れない まま
返らない
ちたり にたり
輝きに かぶさる
すりあわせた 足
なぞるものが
なぞれない 体に
さされ
乾いていく
血
雑踏
踏み固められてゆく私の周辺
千日の光束に支えられ 見えない頭上
羽ばたけ フラミンゴ
雑踏の鳴き声を 書き留めるとしたら。。?
フラミンゴ 泣き声の彼方
一年はあっという間に ....
まさるの家で山羊汁がある
と聞いて出かけた
子供のうちは山羊の脂に中るということで
その場に呼ばれることはない
ようやく二十歳を過ぎたので
山羊汁が食べられるのである
さてさて ....
男には三種類のタイプがあって
ひとりはイブに惚れる
もうひとりはマリアに惚れる
残るひとりはリリスに惚れる
というのを私は15歳のとき何かで読んだのだが
そのときすでにじゃあ私はダメだと ....
14歳の冬
生理が1ヶ月近く
止まらなかったことがあった
わたしは学校で倒れ
保健室に運ばれた
どうしたのと先生に
やさしく聞かれても
上手く話せない
自分でもわからない
母親に病院 ....
オリエンタルリリーに
オリエンタルユリって札をつけるのはやめて
ポインセチアをポインって略すのも論外
プリムラ・オブコニカは
オブコじゃないし
プリムラ・メラコイデスも
メラコじゃ ....
あれから
どれくらいの時が過ぎたのかなんて
思い出せないけれど
わたしは夜の11時頃
仕事帰りにひとりで
国道4号線沿いの
びっくりドンキーで
ハンバーグディッシュを食べていて
つい
....
春に誘われて地球に頬擦りしたくなる。
夏に誘われて風とイチャイチャしたくなる。
秋に誘われて妙にお腹が空き、
冬に誘われて冬眠に入る。
毎回、訪れる季節に誘われて
良く解らないけど、
簡単 ....
夕暮れの後の雨はどこも優しい
平静な音が響いて
空間が深まっていく、窓の外
思い返すほどに
心落ち着いていく
世界は円になっている
そんな
額面通りにはいかないらしい
言葉が繰 ....
ほら
きょうは もう
ひ がおちる ね
と いいながら
遊歩道ぞいの木々は
うでいっぱいの
はっぱ を
するするとみまわし
だれが いちばん
きいろいか
えらぶのに
いそ ....
目をみひらいて
うっとりと
車窓にもたれ
ねむっているきみ
きみの瞳にはただ
つらなる山々がうつっている
きみが演ずるはずの絢爛たる舞台は
いつ 幕を上げるというのか ....
雨がいる
傘がいる
....
コロンボ ぼたもち ちゅうかもち
ちくわぶ ぶり 陸 靴 爪 メス
すめし しいたけ けずりぶし
新宿 区役所 植民地
ちりもつもればやまとなる
とても淋しい人と会って
とても淋しい話をした
とても淋しい店でした食事は
そこそこに美味しかった
それからとても淋しい歌を歌って
とても淋しいさよならをした
目の高さで手を振ると
そ ....
ネオンの中にまぎれてばかりやと
体に悪いって信じててん
今日なんか変なルートたどってるねん
あのままじゃ、きっと
なじみのないBARで
40代の男の近くに
しらじらしく座りそうやったわ ....
わたし、
抱いて欲しかったの
本当は神のことも
未来のことも
どうだってよかったの
神の子であるあなたに喜んでもらえればそれでよかったの
わたし、
一生懸命だった
お世話ができて
....
わるいことがあった日は
たまごを100個
ゆでたそれの殻を
むく
そうなさい、と
むかし誰かに言われたのだ
けれど
誰だったかは
わすれた
殻をむくのは
夜じゃなくっちゃいけな ....
はめこまれた
月 太陽
けれど 遠い所の土地だ
体でいけない場所だから
波おこして 乗るように
向かう
まわるカレンダーの
赤い丸は
ボタンになっていて
指先から舟にな ....
名前も無い猫がいた
茶色い三毛猫
いつも気付いたら庭にいて
ひとしきり私と遊びまくると帰っていく
名前も無い猫がいた
茶色い三毛猫
名前なんて付けられなかった
猫は気紛れで気付いたら ....
かえるが轢かれぺちゃんこ
ももちゃん 花がさいたよ
オットセイは向こうをむく
どこへ行くの
何を見てるの
どこかに必ずある
ご飯も食べるしうんこが出ればスッキリするし
キスも ....
シャワーを浴び
体をすみずみまで洗って
髪をつやつやにブローし
化粧水
美容液
下地
コンシーラー
ファンデーション
粉白粉
ここまでがベース
眉を書き
アイシャドウを入れ
ア ....
?.
{引用=
「俺は白だ!」空が泣いていた。空は自分のことを白色だと信じて疑
わなかったのだ。「違うよ、君は青色なんだ」「嘘ばっかり!」どう
しても聞いてくれない空に、僕は鏡を持ち出した ....
駅前で
ギターで歌い続ける少年の
声を誰も覚えていない
ギターの音色が日付を越える頃
繰り返している月のかたちを
誰も答えられない
すっかり冷えきった自動車の
エンジンをそっとかける
....
今日という一日を
どう過ごしたか
なにを し、
なにを感じたか、
を
今日が
今まさに終わって逝くときに
さて、
おもいだしてみよう
などと
試みているうちに
それはもう
昨日 ....
公園のベンチで
よだれをたらしているひとが
木星に廃屋を建てていた
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