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なぜ彼等はあの日、自ら日々の線路を下りて
漆黒の闇の彼方へ堕ちていったのか――?
地上に堕ちた天使等は、時に
ふたたび空へ舞いあがってゆくだろうか――?
地上に遺されたひとりの ....
日々の職場で、ある日
宿題が、天からふってきた
不器用な僕が
眉間に皺を寄せる
難解な教科書の、設問
この小さい両手の皿から
今にもあふれそうな
こぼれそうな、なに ....
異国のひとの後ろに並んだ。
ぷうんと異国の匂いがした。
異国のひとはその前の背中から
日本人の淡い匂いを嗅いだ。
他人の匂いは良く嗅ぐが
自分の体臭は知らないもの
....
両手をそっと前に組み
瞳を閉じる少女は
窓から射す日に照らされた母が
膝の上に開いた本の言葉を
じっと、聴く――
*
数十年後、大人になった彼女は
街中のとあ ....
枯草の中に埋もれた
名も無き花のつぼみが
こちらに口を開いていた
花の声に耳を澄ましていると
自らのつぼみが
開いてゆきそうな気がする
日常の何でもない場面の空間に
ふと、穴があくことがあり
光の手が(こちらへおいで)と
私を招いて、呼びかける
瞳の色が失せた時も
その手を見ると
心臓はめらめら燃えて
....
夜、自分の部屋に入り
スタンドの灯をともし
広げた日記のスクリーンに
「今日一日」を映してみる
いちめんの白紙から
日中の妻の声が聴こえてくる
「周はパパが好きなのねぇ」 ....
車で信号を待つひと時は
役者が舞台にあがる前の
あの瞬間、に似ている
交差点を
右から左へ、左から右へ
車はゆき交い
のたり、杖をつくお爺さんと
たたた・・・と駆け ....
庭にじっと佇んで
土に根を張るあの花は
いつのまに
こちらに蕾を開くでしょう
時というものが
ぴたりと止まった
{ルビ永遠=とわ}ならば――?
湖上にぽつんと浮かび ....
一つのものをじっと視ると
目が熟してゆく
机上に置かれた
何の変哲もないコップに宿る
一つの目が、こちらを視ている
人はそれぞれの会社と、契約する。
もっと大事な、契約があるかもしれない。
五感を越えた
こころの{ルビ襞=ひだ}に沁み渡る
天の声
(あなたに託された夢を、吟味せよ――) ....
あなたの瞳に、僕が映る
僕の瞳に、あなたが映る
あなたの中に、僕はいる
僕の中に、あなたはいる
あなたの内に、天はあり
僕の内に、天はあり
天の内に、僕等はいる
....
芦沢 恵さんの服部 剛さんおすすめリスト
(192)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
風の息吹__
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服部 剛
自由詩
2
12-12-4
日々の設問
-
服部 剛
自由詩
1
12-12-4
ひとの匂い_
-
服部 剛
自由詩
4
12-11-27
母の声
-
服部 剛
自由詩
6
12-11-27
花の声
-
服部 剛
自由詩
6
12-11-22
呼びかけ
-
服部 剛
自由詩
6
12-11-17
絵日記_
-
服部 剛
自由詩
5
12-11-16
交差点にて_
-
服部 剛
自由詩
12
12-11-9
花の時間_
-
服部 剛
自由詩
2
12-10-24
ものの目_
-
服部 剛
自由詩
3
12-10-15
契約_
-
服部 剛
自由詩
5
12-10-8
天
-
服部 剛
自由詩
5
12-9-23
1
2
3
4
5
6
7
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