すべてのおすすめ
縁側に置かれた
座布団にひなたと
猫のにおいが残っている
どこかで水が流れているのに
影も形も消えてしまったみたいだ
風に運ばれ
気まぐれな ....
山は愛ですか
海は愛ですか
空は愛ですか
ここは愛ですか
これは愛ですか
愛は愛ですか
ぼくは変ですか
ぼくは愛ですか
山は愛ですか
海は ....
山吹色の満月だ
ウルトラマンの目の色だ
幸福色の悲しみだ
あんな明かりの嬉しい日
あなたは生まれ
その100回目の誕生日
あなたはぼくと
同時に寿命で死ぬ ....
雲がちぎれて流れる
風はある気配をはらんでいる
君の瞳の中にある感情
配置とバランスが変わってゆく
静かなダイナミズムをもってものごとが動いてゆく
遠くで闇が切り裂か ....
造られたのだ
望んだ訳でもなく
花の像に似せられて
花の代わりに飾られて
その美しさに比べられ
蔑まれては
やがて飽きられ捨てられる
色褪せても尚
枯れることも許されず
土に還る ....
ピピピピピ―――
心のアラームが鳴りだした
頭の中で
コトバたちが
跳ねまわっている
このムズムズ感は
脱皮の前の予兆なのかな
Are you ready?
変化 ....
ためらいの薙がれ
わずかばかりの星屑のためいき
しろき透明のしずくが垂れる朝を夢見る夜
時の旋律は
ただ 美しい
ただ 美しい
完全でないものが
....
煙草やめれてよかったね
痛みにはセロリだよ
予防にはストレッチ
きみはアスリートだったから
桜餅みたいな匂いの町を
強く清々しく
爽やかな別れの日にゆくだろう
....
ゆっくりと ひとりで 途を行くひとがいる
もうずいぶんひとにに押されていきてきたようなきがする
妻や子供にもめいわくをかけた
でもいっぽん筋を通そうと思った
この年で
せめて残りの時間を拡散しない正しいもの ....
雨ニモ灼熱ニモ
寒イ風ニモ地震ニモ揺ラガナイ
ヒトニハ依存セズ
アア、ボクモソウナリタカッタンダア、
ヒトヘノ嫉妬ハソウ受ケ入レ
裏切リニハ同情デ対処シ
....
匣が匣として閉じられ
いづれ花が華として咲く
あわい希望を閉じ込める
包丁は包丁として布に包む
棘が棘として働くように
強い怒りはやわらかくしまう
箪笥の隅でみつけた ....
ただ愛に生きてゆこう
疲れたからだを仰向けにして
ぼくは使命のうえに横たわった
任せてしまおう、考えてもしかたない
地球のうえで
宇宙の片隅で
安らかに穏やかに ....
さらっとしながら
肌を刺すような
雪国の冷気も
真夏の高原の朝の
ぴりぴりくる
肌寒さも
その土地の
その季節が抱える
1日の予告
真夏のひまわり畑で
落雷や夕立も ....
君の鳶色の瞳のなかの風は幾千の山河を超え海峡をわたり
誰かを愛し哀しみを孕んで僕のこころに届くのだ
君の襟足は短く切り揃えられまるで夏のひなたの匂いがした
南回帰線から君の便りが届く ....
何のために作られてたか定かではない
もうとっくに誰も君の事なんか
忘れてしまっているよ
トーテムポールが森の中で
うんうんうんうん
あいづちあいづち
いつも何か言いたそうな顔ばかり ....
あかん日もある
そんな日もある
けど、そやない日もある
わたしのやる気が逃げて行った
元気や根気も一緒のようだ
荷物をまとめ
手に手を取って
わたしのやる気が逃げて行った
追いかけることなどできはしない
途方に暮れて
薄闇の
終わりとも ....
見えない敵と
戦うよりも
たった一人に
向かう心を
少しずつ
羽ばたきながら
空の広さを
私は思う
あげは
風の強い日は
少し低きを
私は飛ぼう
あげは
....
気づき
ためらい
それは当然のこと
誰もそれをとがめない社会が
欲しいと思った
たちどまろうと
早足で歩こうと
いいんだあなたの姿で
ただそれに気づかない事だけが
....
最終回に突然現れた男とゴールインしている
書籍小包が届いた 見慣れた宛名の筆跡に
若い頃作っていた詩集の メンバーからだとわかる
が 差出人を見て ドッキリ
初めて見る筆跡と 女の子の名前
娘さんから 私への贈り物であった
童話 ....
僕たちの世界にある
名前のないものに
たくさんの名前が
つきました
長い長い年月の中
たくさんの名前が
つきました
これから先も
たくさんの名前が
つくでしょう
それは ....
会社でも私生活でも
情熱や行動は伝わらないことが多い
それを告白されるとき
相手は遠いこころのようだ
津波の第一波がひいてゆく
お互いの残骸が非情だ
あれはなん ....
喫茶店が次々に店を閉じたというのに
この店だけは流行っています
屋根すらない喫茶なのです
白木蓮を囲んで 簡単な椅子が置かれています
清水から作った ささやかな飲み物があるだけの店です ....
幸せがたゆとう静かな一日
ひかりは窓硝子ごしに冷たくて
鉄道が遠い音をたてている
ひと時の煩わしさがいやで
本当のことなんて誰も言わない
言いかけた言葉に
取り ....
最後。
これが最後だと、何度覚悟したのだろう。
信じるのはもう仕舞いにしよう、
愛するのはこれが最後だと。
鋭利な言葉。
剥き出しの感情。
これがきっと貴方の本音。
知っていた。 ....
まず雲を書いたのは
雲は想像力の手にしっくりくる粘土だからね
それから雲は
どんな形をして
どんな空を流れて
やがて見えなくなり
いちご水のような雲海から
また素晴らしさをす ....
よく思われたいからか
肩がこる
からだに何枚も皮膚ができる
できもしないのに
できます
という顔をする
顔がこる
並んでしまう
ほしがっている
みんな という札の順番待ち
....
みあげるとさかさまのさかなたちが
季節をひらべったく塗りたくっている
きみの手はつめたい
永遠になんども触れたよう
わずかずつの永遠をつみかさねて
一瞬へむかう魚たちのよう
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