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この街は地図に載っているのに
どうして迷ってしまうんだろう
いつも見る夢のイメージで
飛び越えてみようとしたけれど
上手くいかないものだね
今日と明日の境界線は
思いのほか広い
....
呼吸したり
成長したり
引き潮を待ったりしてたら
20億年
あっという間に過ぎた
海底では
あらゆる生物が
地球を
ぐるりとくるんでいる
海はまた
それをまるごと
く ....
水びたしの指で
コンセントに差しこもうとした
叱られた
しらない世界はいっぱいある
目のまえのオーブンの火照りもしらない
けれど追いかけたりしない
食パンにまかせて
いいとおもう
....
雨をよけて駅の構内で
ジッポを売る君
駅構内でのセールスはいけないけど
雨に濡れてひもじそうにしていては
誰も買ってはくれない と
合理主義者の君の哲学はいつも正しい
....
鍵を見つけたよ
扉を見つけたよ
鍵穴を見つけたよ
扉を開けたよ
なんてすてきな世界!!
靴を覆い隠す
くるぶしくらいの花たちが
まるで海のように広がって
ざぶざぶと歩けば
蝶 ....
{引用=詩集『カエルトコ』より ;7}
●エデンのリンゴ(イヴ)
それは知恵の実でした
女は今を楽しむことに加えて
明日の楽しみのために我慢することを知りました
けれど傷の痛みに泣き喚く ....
遠い国で鳥があの娘を
拾って育てる
鳥はあの娘に名前をつける
あの娘は鳥に名前をつけることを考えている
鳥はあの娘に
おいしいお粥を作らせる
あの娘は庭のいちじくを
鳥にもいで来させ ....
「1r」
いくらがんばっても
lu, lu, lu, lu, lu
そのくちもとへ
「2r」
わたしには
ぉろしあ人の血が混ざってるのよ
と言って出 ....
ししゃもはいいねぇ
そういって親方は
お弁当を頬張り
しわくちゃの目尻が
太陽でいっぱいになる
幼かった私たちは
この蝶をヨツアシチョッチョと呼んだ。
今はもうそんな幼稚な名では呼ばないが。
私たちは誰も大人びた名称を知らなかったのだ。
でも私たちは知っていた。
昆虫は六本脚という ....
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