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 (おはよう朝帰りの魔女が音を立てずに箒を立て掛ける)


昨日の名残は夜行列車でとっくに旅立った
無人駅のサルビアとソーダファウンテンの間には
寝相の悪いちっちゃな神 寝過ごした金星
 ....
銀河の天秤がゆっくりと傾いて
月がかろやかに昇ってゆきます
夏の星座の中心へです

澄んだ湖面は夜空をうつし
魚が背びれに月明かりをうけて
チカリ、チカリと輝きながら泳ぎ
まるで流星のよ ....
今日から自分をデブだと思うことにした
デブ・・・
そのうち人にも呼んでもらうつもりだが
まだちょっと気恥ずかしい

1.

デブ界に足を踏み入れる
赤ちゃんのような笑顔の石塚
うんち ....
チンピラだ
わたし
声がもう
濡れてる

夏の
アスファルト
熱い
マンホール
開けて
野良猫を
放り込んで

自分も飛び込みたい

人が恋しくて
誰かにしがみつきたい ....
ほんじつ
ちかりょこうへ
ごどうこうさせて
いただきます
ガイドです
よろしく
おねがいいたします
みなさまと
おもいでに
なるような
りょこうに
したいと
おもっておりま ....
ゆうやけ こやけ あかねいろ

かごめかごめの こどものわ

ながく のびてく かげのかず

なんだか ひとつ おおいみたい

なんだか ひとり おおいみたい

みんな しってる  ....
ふかい海にいきている
生き物は、わたしたちからは
奇妙なかたちに見えるけど

奇妙だと思わない人もいるだろうし
ミスターチルドレンが「深海」という
アルバム出したときも、
あれはあれで必 ....
 
 
 
 
大きくひとくくった、全日本夜。が、ひとでいうところの精神的なバランスを崩してつい、朝になってしまいました。落っことしてひっくり返って、くしゃみをするようにくるりくるり。「おはよ ....
少年
いつかなくした自転車の
へこんだ場所を忘れてた
あの子を見ててブロック塀に
ぶつけたときにできたやつ
そうだったね
そこに貼り付けたシールは
昔からの空色で
覗くと雲が浮かんでた ....
街を歩くと

左肩のうしろあたりに

いつも かすかに 

さみしさが ついてくる


引っ込み思案だった君は

いつも ちゃんと二人並ばずに

少し遅れて ついてきた

 ....
水槽のどじょうが
ピチャン、とはねて
しぶきは周辺を濡らす

それが 開始の合図。

眠らないモノの、
眠れないモノたち



するすると糸を吐き出しては
せっせと罠をしかけ ....
ふうわり 心地よい うたは
ふと めをつむり 眠くなり

つらぬくような つらい詩は
ぼろぼろ 泣けて 目が霞む

胸のあたり に くすくすと
笑える詩 には 逆らえない

 ....
マモルの呼吸は光る
 
 
学校のうさぎが死んだ日
マモルは自分の呼吸が時々
光の礫(つぶて)になるのを知った
 
 
マモルは決して泣かない子だった
 
 
おかあ ....
ひつじが鳴いていた
ひまわりが咲いていた
人がいた 好きだった
目を閉じる
陽だまりのなか
明日なら
死んでも良かった
ほしまつり きんのほし

つきまつり ぎんのつき 

ふえのね たいこ かねのおと

きつねに たぬきに やまねこ いたち

うさぎに りすに むささび てん

どこか わからぬ  ....
公園の噴水脇に座ると
知らず知らずのうちに
あたり一面真っ青がひろがる。

*

ちょっと、ヨウタ。
あんた私のウサハナのスタンプ、
勝手に持ってったでしょ。どこやったのよ。

  ....
週末に運ばれてくる
人参くん
牛乳くんに
ラーメンくんは
せまくて ぎゅうぎゅう
さむくて かちかち
みんな凍りつきそうだ
あいつもあの子も
たちまちあばよ

ぼくがスキマから
 ....
無限に広がる灰色の草原
今日も同じ所で彷徨ってる
問う事ばかりで 答えは見つからない
記憶をたどれば 時間だけ過ぎて

Q&A 誰か俺に答えをください
Q&A 先生もうテ ....
つまみやら肴やらで雑然としたテーブルの上に
さわやかな風が吹いて
突っ伏している中年の
たよりないバーコードが たゆたう

そう、
それはきっと
隣で口を尖らせて
懸命に風を送っている ....
二人で地面に小石を並べる
ひとつ、またひとつ
やがて円の形となり
収束していく始まりと終わり
夏の日
暑いね、という言葉だけが僕らだった
何故だろう
あんなにも
世界がありふれ ....
いつもふたりは手を繋いでた
いつもふたりは抱き合ってた
いつもふたりは笑ってた

そこにあなたがいて、隣りに私がいた
あたりまえの風景

ふたりの歩幅は同じ
ふたりの口癖は同じ
ふた ....
ゼロバンメにすきといったら
ほれられた。

そのうち白けて
にげられた。

なんもない訳じゃないんだよってば。

それがなきゃ
いちばんだってないんだよってば。

わかんない奴だ ....
とってん
からから

ちまたを
ゆく
とけいと
ぼくの
とってん
からから
ときを
きざむ
ほうそくは
ちょこっと
そくどが
ちがう

ふと
みぎどなり
す ....
俺は兎を探している。

寝坊したので言い訳を考えながら道を歩いた
今頃はたぶん3校時目の途中だろう
肩かけ鞄の中で筆箱がガタゴト、ガタゴトと

何かが足に触れ
振り向くと ....
心も体も逆立って
どうしても眠れない
汗だくになりながら
何度も何度も寝返りを打ち
記憶を掻き毟る
流れる血の色は
見たこともない
どす黒い色で

こんな満月の夜にきっとわたしは
 ....
月にテープを送ろう

これが僕の声だよ
誰かに似てると思うかい

風の速度も知らないし
今日も素面で歌ってる


虫に答えは譲ろう
僕は分からなくていい

悟りは空に任そう
 ....
降りしきる雨の中
傘もささずに俺たちは歩いた
死ぬほど歩き続けた
けれどそれで
俺たちが死ぬことはなかった
俺たち いい奴だった
俺たち 輝いていた
俺たちは生の肉だった
俺た ....
漢字の
「小」って
お母さんが真ん中に寝て
子供が両脇に寝てる様子に
似てるね

まいばん
そうやって
寝ています
これを
はずしたら
なにも
みえなくなって
しまう

すべてが
ぼんやり
ぼやけて
となりにいた
あなたの
そんざいかんも
つかめない

やみくもに
ふる
わたしの ....
 あなたの俯く姿をみるたびに

 心は境界線を失ってあふれだす

 あふれた黒い気持は夜を覆う翼になって体を飛び出そうとし
   
 白い気持ちは爪を剥いてあなたを捕らえようとする 
 ....
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