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わたしは
時々
星になる
星になって
{ルビ盲=めしい}の
黒蜥蜴の歩む道を
照らしたいと思う
わたしは
時々
風になる
風になって
見えないけれど
触れることを
証明し ....
鳥の囀りが
風に乗り
詩になっていく
花の分身が
風に乗り
詩になっていく
雨の音符が
風に乗り
詩になっていく
ここで
みんなが
風を待つ
わたしの言葉も
風を ....
ひとりに
ひとつ
影があるって
知ったのは
いつだったろうか
夕暮れの公園で
誰かの影を踏む
本体は
笑っていても
影は
笑わない
いつだって
静かに
かなしんでいる ....
手紙の最後に
P.S.と記す
ああ、そういえば
思い出したよ
とでも
いうような
そぶりで
P.S.と記す
白状すると
本文は
この追伸を
書くための
助走
その ....
アマゾンという
喫茶店の水槽で泳いでいる
あの魚はピラニアだと
まことしやかに
客の間では
ささやかれていた
根拠といえば
そこに
張り紙がしてあった
「指を入れないでください」 ....