すべてのおすすめ
鬱蒼とした山々の間
引かれたレールの上を
走る
蘇る鉄橋の
下では
おばあちゃんがこぼれる
谷川に近い公民館は
オープン
クーラーは無く
扇風機がぐるぐる
回っている
まるでお伽 ....
夜多き午後に生まれて
水に逆らい 森になり
少しだけ埋もれた地の月を見る
暗い光の束を見る
血のにじむ手のひらの先
雲に重なる雲を見る


空が示すものに応えつづけて
ひ ....
空から下りくる
花のつぼみに目を閉じる
花を戴き 花をいだいて
花にいだかれて
花のなかに咲く蜘蛛に
目を閉じる


昼の雨
夜の雨
濡れた緑に影を落として
朝の光 ....
乾いた見世物小屋で
手にじっとりと重さを感じる
白い蛇が巻きついたこの拳

スポットライトに魅せられた
シマウマがいるそのゴムの上で

上 でこ の瞬間 だ

ファースト!あいつの右 ....
三時になるとベビーシッターの女は
「おやつ」の入った戸棚を開く。そして
それを取り出すと、大きなお尻で扉を閉めて
床に座って足を投げ出し、それからだ。
彼女は瞼越しに日差しを感じながら、まるで ....

なにもかもが
羽のようにわかり
涙する
遠くの火が
空を揺らす


ねむりつづける花
ねむりつづける草
不夜を誇るものたちに
とどかない原の火

 ....
昼下がり、蝉のバッチをつけた男が
ショウウインドウを覗き込んでいる。そこには
アンティークのオルゴールが置かれていた。
しばらくすると、店員がやってきてネジをまわした。
すると蝉が鳴き始めてあ ....
記憶喪失の男が、電話ボックスのなかで
世界を止めるダイヤルを回し続けている。

正午頃。―その日はとても暑かった。
路上で倒れた女がえっちらおっちら運ばれていく。
その後彼女がどうなるか、私 ....
(どうしたってニンゲンは破滅に向かっていて
それは特定の誰かの所為じゃないけれど)
(だからこそ世直しヒーローに憧れて
惜しまれて涙の中に死んでいく世直しヒーローになりたくて)




 ....
ニュートラルへ辿り着けず
吹聴される思想は両耳を左右する
ニュートラルは遠ざかる
簡易な影響力は汎存種から発生
ニュートラルを隔離された
少年は他者に先導されて生きる
生まれたての感情は野 ....
つぐないの花に
光が降る 雨が降る
半透明の蜘蛛が
空を見る
何もかもが破けてしまいそうな
たくさんの鈴の音がする


名前の無いもの
にくしみを
とどまりすぎ ....
夜の蒼の手
水の{ルビ音=ね}となる
ひとふさの前髪
羽に満たされる


言葉の訪れ
切らずに待つもの
背中をすべる手
月に沈む穂


壁あおぐ翼
雨がつける ....
ぼくの恋愛感情は
小学6年生だった

授業のチャイムが聞こえたならば
急いで席に着かなくちゃならない

なのに先生である彼女は休みがちで
せまい教室でぼくは自習ばかりしていた

そこ ....
跡形もない道の上にやってくる、まっつぐな照明シグナル。
一体、幾つの尾根を越えてきたのか?数えもせずに―、
しんしんと、それは鏡のような無銘の星々から飛躍する。
彼方からの鋼鉄の遠吠えに、
お ....
日記は忘れています
かつて
誰かの小鳥であったことを
目を瞑ると
まぶたの中で風景が裏返る
人は皆
空の切れ端でした
初毛の水紋
遠い雨雲
川が生まれ出るところ
谷をめぐる暗がり
稲妻を映す手のひら
狩りのはじまりの音


新月も終わり
諍いも終わる
花盗人の道に沿って
夜は子供の ....
緑に呑まれた家のかたわら
雨が次々と壁につかまる
二匹のけものの哭き声が出会い
遠くからさらに遠くへと
逃れるように午後を越えてゆく


空を影の卵が流れる
涸れか ....
女が化粧している
裸の背中を私に晒して


射抜くような眼で
鏡に映し出した己を見る
内にある存在へ
女の手は問いながら作用する
ただの身だしなみでも
誰かに見せるためでもなく
太 ....

清い、白の

まだ濡れている
瑞々しい、ナイフ


フォークの曲線
その後の先端


グラス
の中の水
に落とした氷
純潔、純潔、純潔、衝突
高音 ....
朝、ベッドの脇置きっぱなし飲みかけのコーラは
君が捨ててしまったみたいで
だけど君は相変わらず何も言わないから
あれは静かにただ流れていっただけなんだな
淋しく吸い込まれて
どこへ行けるでも ....
カタカタと軋んだ音をたてて 五線譜の上に
吐き出されていくのは あの夏のことでした

紙杓子で掬ったあかい金魚を手放したのは僕

とっぷりと暮れた空にあめが降りつづいている
何処かに傘を忘 ....
笑うことが苦手でした
泣くことはもっと下手くそでした
顔の端と端とがこんがらがって
笑っているのか泣いているのか
自分でもわからなくなる
そんな時は大抵怒っているのだ
と上手に笑う ....
燃える樹の前のからだと花束
つづくことのない美しさ
よく磨かれた場所
磨かれない場所
異なる響きがありつづける場所


空のまだらが午後になり
かかげた手のひらに ....
狭いスクリーン。ジャンボジェット機の窓に
たくさんのおつむが映し出されていた。けれど私は、
そこに登場しない場面を見ていた。
きみの瞳のなかから。
そう!その通り
未だ窓は狭く世界は広い―
第一章 権利

 君をみたす酸素分子はさだめられた方角を見失うとき、霧となる。池のおもてで朝日が砕かれてゆくのを、君は燃える指でなぞる。どこまでが記憶なのだろうかと、問うこともしない。背後にあいた ....
どちらから

わたしの見ている世界は一つではないらしい
多次元的(あくまでも「的」)に
連なった酔った琴線

縁側の夜で
わらう猫
どちらから

白の黒さから
歪んだ笑み
しか ....
は、しめっているというのに
雨は、
雨の
仄暗き
雨の奥へは。
らんららんららん

質量に囚われず
なんてつべこべいわず
我が身を笑え
されど迷うなかれ

じっとりとした空気は ....
シャボン玉の中に失われた人魚の声が
詰まっているような気がして
割れる瞬間耳を塞いだ
自らの意志で泡と消えた彼女が
恨み言なんて残すはずがないのに
詰まっているのはきっと
虹色の鞠を膨らま ....
動物が獲物を狙うときというのは
獲物が獲物を捕らえた瞬間なんだって
そこが一番隙が生まれるらしい


コンタクトを必死に探していて
やっと見つけた!と立ち上がろうとしたら

机の端に頭 ....
ひび割れた岩の目が
波に降る花を見つめている
鳥の翼の生えた草を
銀の署名とともにつかむ手
燃えつきることなく火のなかにある


明かりの下で器をかたむけ
草を焼いた粉を見つめ ....
チャオさんの自由詩おすすめリスト(142)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
奥羽本線- チアーヌ自由詩1405-8-15
うみ_Ⅲ- 木立 悟自由詩505-8-15
うみ_Ⅱ- 木立 悟自由詩605-8-15
トリプルクロスカウンター- デニスホ ...自由詩3*05-8-15
ベビーシッター、その周辺- プテラノ ...自由詩2*05-8-13
音_Ⅰ- 木立 悟自由詩405-8-10
「蝉」- プテラノ ...自由詩4*05-8-10
なんてこった!- プテラノ ...自由詩3*05-8-8
破滅に向かうピース- 虹村 凌自由詩5*05-8-8
中間地点- kw自由詩205-8-8
灰_Ⅲ- 木立 悟自由詩505-8-6
瀧季- 木立 悟自由詩405-8-3
落書き- プテラノ ...自由詩9*05-8-3
夜にとぶもの- プテラノ ...自由詩3*05-8-2
童話(日記)- たもつ自由詩2005-7-31
波のまわりに- 木立 悟自由詩805-7-31
夜の譜- 木立 悟自由詩405-7-30
化粧_(2005.7.29)- 和泉 輪自由詩1205-7-30
サラダの輪郭- A道化自由詩905-7-30
コーラ- 自由詩305-7-30
*蒼夏*- かおる自由詩10*05-7-29
童話(友だち)- たもつ自由詩605-7-29
遠共鳴(窓)- 木立 悟自由詩505-7-29
「飛行機」- プテラノ ...自由詩4*05-7-28
法学- 葉leaf自由詩19*05-7-28
それは不意におとずれた- こしごえ自由詩4*05-7-28
雨の晴れやかなこと- こしごえ自由詩7*05-7-28
歌姫- 椎名乃逢自由詩3*05-7-28
本能- みもる自由詩305-7-28
海辺の魔女- 木立 悟自由詩705-7-27

Home 次へ
1 2 3 4 5