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どんどん小さくなる世界で
名前も小さくなってゆく
美しいものから順番らしいので
わたし最後の方だからよく見える
あの建物に言葉が激突して
全部砕け散ったら
それが現代詩になるなんて
....
小さな砂漠で少女Bはドメガザウルスに噛
まれ目の前が灰になりました。痛みより暗
くなるのがこわかった。近くの川で魚たち
は少女Bの心をチラチラ見ている。今日は
どこへも帰らない。背骨よりまっす ....
春を背に首から下だけで散歩
もう海はないから
自分が海になるしかない
君は言葉を持ちすぎて
詩人をやめた
紙の自転車では
見える所までしか行けない
全部で20本もある指
ひとつひと ....
砂利は自由いつも違う
0.2ミリ違う
そこがいい
芸術になれないのがいい
風はそのへんで吹いている
花はあのへんで咲いている
詩なんてそれでいい
自分の言葉は邪魔なだけ
世界に ....
虹がきれいに出たからって
ぼんやり眺めて
こころ奪われたりしません
わたし詩人ですから
ただ その七色はもらっておく
雲が猫やクジラに見えたからって
気にならないし
一切興味あり ....
風に舞うビニールを見て
詩が思い浮かぶなんて
詩人のすることじゃない
自分らしい言葉を
いつも持ち歩くなんて
詩人のすることじゃない
夕陽を見ても
何も感じないのが
詩人のするべき ....
西の空は何色か
油断してたら殺される
ハサミで切れるものは全部切る
容赦なく切る
ハサミに西日が反射したのが
午後四時
玉ネギが腐り芽がでて
バケモノに変身
殺すつもりでにじり寄る ....
わたしがわたしに出会った日
風が吹いていたかなんて
憶えちゃいない
詩人じゃあるまいし
ただ胸の痛みに耐えかねて
指を切った記憶がすこし
わたしがわたしに出会った日
花の中で虫は死に ....
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