ラストダンス
マーブル

いいたいことは
大体決まっているんだ
真昼間のフクロウが
寝言を言っていた

ジャングルジムのうえ
タバコを吹かす少年のなまえはない
あるのは


ほしぞらと月だけ
でもちっともさみしくない


だって知っているんだ


鍵穴から見える花畑
其処に飛び出せば
わすれられないような
ラストダンスが
待っているってさ



星の引っ掻き傷

十字架の温度

鈴の足音

まばたきのリズム

いつか忘れてしまった


大っ嫌いだった 極彩色の空の気持ち!





それから日が経ち 背伸びしながら大人になっていった






行方知らずのメロディーが合わさって 水ができたこと




微熱まじりの錆びたキス


露の跡


地下鉄の明方




僕は立ち尽くしたまま まっすぐと 瞬間に立っている
眠りを妨げないように 静かに 冷たい階段を下りていくと
うまれたばかりの朝日が窓越しから見えたこと
力の抜けるような感覚で そこにたたずんでいたこと


あくる日 
それは想像だと気づいた

とてつもなく 滑稽な 想像


それでも  美しかった


なにもかもを


僕らは手放して また取りにもどってくるんだよ




















自由詩 ラストダンス Copyright マーブル 2014-01-06 22:04:15
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