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私はわたしの重みだけで倒れて割れる
痛みの断片を寄せ集めて
出来上がったわたしを私は消したいのに
身体の内側から鋭い切っ先に刺されて
抜けた髪の毛の断面からすら血がしたたる
私の中身はわ ....
君の影を拾った
西日を真っ向から受ける君の背後で
手を差し伸べたら
君の影を拾えたんだ
君の影は薄暗く、少しつめたかった
私の影は
君には決して拾ってもらえない位置にある
たとえばこのストロベリーキャンディーが
私の心臓だと言ったら
あなたは口に含んで舐めて溶かして
身体の一部にしてくれるだろうか
それとも捨ててしまうだろうか
甘く感じてくれて
最後は噛 ....
蝶の道のように
川を遡る魚のように
潮が満ち引くように
陽が昇り落ちるように
鳥が巣に帰るように
私はこの家に帰ってくる
もしもあなたがこの家から居なくなっても
ここが私の戻る場 ....
もうこのにこやかな仮面は
皮膚と同化しているのに
剥ごうとするひとがいる
剥いだらどうなるか
わかっているだろうに
それでもそれが私の素顔だと言って
変わらずキスをしてくれるだろうか
....
断片を思い出しては吐息が悲鳴を上げる
痛みの記憶ばかりが鮮やかに焼き付いて
彼岸花に託せば常世に流してくれるだろうか
けれどかなしみで形作られた私もまた消えるだろう
つまりあなたが愛してい ....
あたたかく降り積もった雪の下に埋めた
女になってしまう前の、
何でも言葉に出来ていた少女のわたしを
女になるというのは
自分が一番遠い他人のように感じる生き物に
なる事なのだ
女になっ ....
歯の神経を抜いても
たまに何日間か痛みがある事があるという
神経は抜いたのに
それは痛みの記憶
抜いた神経の周りの神経が痛みを覚えていて
少しの間痛みを訴え続けるのだという
神経は ....
ただのみきやさんの桐ヶ谷忍さんおすすめリスト
(8)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
「ハンプティダンプティ」
-
桐ヶ谷忍
自由詩
9*
14-10-7
「片恋/表」
-
桐ヶ谷忍
自由詩
11*
14-8-25
「ストロベリーキャンディーの心臓」
-
桐ヶ谷忍
自由詩
18*
14-8-12
「サイクル」
-
桐ヶ谷忍
自由詩
12*
14-8-9
「こころのかたち」
-
桐ヶ谷忍
自由詩
10*
14-6-12
「痛みのコラージュ」
-
桐ヶ谷忍
自由詩
12+*
14-5-29
「花曇り」
-
桐ヶ谷忍
自由詩
29*
13-6-5
「痛みの記憶」
-
桐ヶ谷忍
自由詩
1
13-1-18
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