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死は染み込んで染め上げる
焔が舐めたまだら紙のように
あゝ 死を忘るゝな
近しく側にいつもいるのだ
それはあなたと産まれた
あゝ 死を忘るゝな
安ら ....
過去というのは時々取り出して
いろんな気持ちで見つめるもので
それはけっして変わらない物でもなく
案外に不確かなあやふやな物
省みて幸せな様に
省みて強くな ....
吟遊詩人は謡う
戦の空の青さ
豊穣の夕焼け紅の村
稲穂流るる黄金
化生蔓延る夜の闇
吟遊詩人は謡う
みずからに流れる血
営みの鮮烈な肌
俯いた子供の涙
定めを ....
古い洋館 小説家の男ががただ一人
黒い毛の雌猫と静かに暮らしてる
彼女を膝に乗せながら彼は話を書き綴る
ただただ筆の音がする......
ねぇ此れは君の話ですよ
君が世界を旅した話
君 ....
それはちょうど隠された腕が
きらきらとした素肌になる頃で
大切な宝物を見つけたなんて
幸せな気持ちになった日のことです
しづかに汗ばむその手のひらを
そっと ....
涙のかわりに雨はふる
涙のかわりに雨はふる
傘を差し出すひとの手を
断るたびに雨はふるんだ