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口ぐせもふせたまつ毛が濡れるのも汗ばんでたのも全部うそだよ
痛いほどきらめきながら死んでいくさかなの群れは空を飛びながら
結びめのきれいにできた関係を断ち切るはさみは錆びてかなし ....
ま夏の背中よろしくこぼれおちる曲線は
ぼくのよろこびにまっすぐに突きささり
それらはやっぱり放物線をえがいている
きみの曲線のおしまいにくちづけをする
そんな目でみたってだめだよ、もう ....
愛と呼んでもさしつかえないくらいのきもちだったよ
朝おきて
顔をあらうまでのあいだに
147回おもい描いたり
季語のかわりに
きみの名前をいれたり
あんな
愛みたいな
ただの
鏡 ....
からからにかわいた猫とはす向かいぬるくて不味いビールを開ける
背伸びして届かない空、 十二月、とり残された犬はびしょびしょ
つやつやの爪いっぽんに一つずつそれを当然とおもうかなしさ
クッキーの箱に描かれたちょうちょたちくらいの不自由さなら欲しい
だんだんと
遠のき
やさしくなっていく
日々のなかを
発光するリボンが泳いでいる
なめらかに熱く
泡立って
注意深く生活する
わたしをからかうように
発光している
....