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メジルシが多過ぎる街を
さまよい続ける男は
メヂカラが強過ぎる小悪魔に
あっさり魅入られて
メクバリし過ぎた日々を
少しずつ取り崩しながら
メベリし過ぎたときめきを
愚かにも取り戻そ ....
西瓜の皮の饐えた
匂い

溶けかけたアスファルトの
執着

潮の香りで擦り剥けた
夜明け

逆光の中で振り返った
誰か

何処から剥がれ落ちたのか
皆目見当がつかない
 ....
先に
想いが渡る

次に
鼓動が渡る

最後に
身体と車輪が
ついていく

川面は
曇り空の下で
もっそりと
黙りこくったまま
10両編成の
小癪なリズムに
渡られ ....
赤いサンダルと
傷だらけの膝小僧
くくく っと
笑いをこらえた君の影が
僕の靴をはらりとかわした

日曜日の太陽は
すぐに傾いてしまうから
それぞれの
背中に淋しさを背負ったまま ....
「怒」


怒れ
とりあえず怒れ

開けろ
風穴を開けろ

亀裂でもいい
そこから侵入しろ

浸透でもいい
じっとり考えながら浸透しろ

正義ではない
生活だ

 ....
夏の盛りの
透明な記憶の破片

縁側のよしずの陰の
幼すぎた沈黙

君のちっちゃい手が
大人びた仕草で
泡立つコップを
気まずさの真ん中に
ふたつ置いた

言葉の結び目が
 ....
電車の
先頭車両の
運転席の
後ろに陣取って
景色の中に
割り込むように
のびていくレールを
眺めるのが好きだった

クハ モハ クモハ サハ

駅に
着くたびに
一息入 ....
明けない夜はないが
晴れない朝はある
止まない雨はないが
笑えない昼はある
暮れない一日はないが
つれない人はいる

そして夜
幾つもの夜を耐えて
人は強くなると言うが
ちびち ....
何を
描いてきたのか
いつまで
描き続けるのか


分からない


生き様を
刻もうとしているのか
ただの
石ころ遊びなのか


分からない


突き動かされた ....
アチッ

二日酔いの朝
朝靄に包まれた意識の森で
突然発火するのは
昨夜の記憶の欠片

アチッ

酔いにまかせて
自分のてのひらとあしうらに
醜く刻まれた皺を
語ってしまっ ....
わだかまりの小石を
ランゲルハンス島の砂浜に
捨てたところで
塩辛いもやもやは
寄せては返す

しがらみから逃れようと
前頭連合野の深い森を
彷徨ったところで
粘っこいもやもやは ....
不器用なのだ

皆と一緒に
綺麗に泳げないから
海底の泥の中で
ぶつぶつと独り言を
溜め込んでいる

腹が減ると
ぬめったアンテナを
おずおずと立てて
雑魚をおびき寄せては
 ....
バスタブからあがった
ブロッコリーが塩と胡椒で
身支度を整えている頃

次から次へと切り出された
キュウリの楕円形の
車輪は朝日を照り返して

クロゼットからはがされた
レタスが ....
「お世辞」


お世辞を言うのは
下手ではない
お世辞を言われるのが
下手なのだ

流れ落ちるほど
ユルユルに頬を緩ませて
頭の上に八分音符を
乗せてりゃいいものを

野 ....
ひとつ先のコンビニまで
遠回りする
ガムの味がしなくなるまで
遠回りする

はにかむ放置自転車
居眠りするガードレール
さえずり合う人の影
能天気に踊る前髪

温んだ街の喧騒が ....
街の
人の

屋根瓦を
頬っぺたを
ボンネットを
ランドセルを

街の
人の

やわらかいところを
かたいところを
親切なところを
依怙地なところを

つついて
 ....
どうして見えないのか!

早咲きの桜の下に
噴水の飛沫の先に

賑やかに降り積もっているのは
詩ではないのか?

どうして拾わないのか!

膨らみ続ける蕾の上で
ベンチで踊る ....
厚手のコートを脱いだら
するららと
時間が落ちて
あなたに一歩近づく

梢の蕾がふくらんだら
するりりと
時間が落ちて
あなたに半歩近づく

約束の日は近くて遠い
ほんのり焦 ....
昨夜の口喧嘩の
後始末もそこそこに
降り止まない雨の中へ
ぼんやり歩き出す

昨日より重い靴底
視界に覆い被さる雨傘
押し黙ったまま濡れる自転車
舗道にすがりつく安売りのチラシ
 ....
取るに足らない枯木に
カシミア混の古いコートを着せて
目抜き通りのほとりで
タクシーを拾おうとしていた

通り過ぎていくのは
回送の名札を得意気につけた
ハイブリッドな北風ばかり
 ....

ある日の深夜

僕をじっと見る
餌の器をじっと見る
再び僕をじっと見る

知らんぷりして
パソコンに向かっていると
いつの間にか後ろに回り込んで
爪が出ていない肉球で
僕 ....
萎み始めた意識の片隅に
かろうじて立て掛けてある
ギターの絃はたぶん錆びついて
降り積もる時間に埋れている

僕の指は踊れないから
意味を探してしまうから
残念ながらギター弾きにはなれな ....
最初に
魚影がよぎる

同時に
背骨が見つかることもあるが
大抵は時間がかかる

次に
尻尾が見つかるが
順番が逆の時もある

頭はどうでも良い
後で取って付ければ良いのだ ....
勝者と敗者の間に
三角定規で線を引く

本物と偽物の間に
フリーハンドで線を引く

好きと嫌いの間に
眉間で線を引く

面白いと面白くないの間に
口角で線を引く

瞬きする ....
さしすせそ

歯に沁みる朝

凍ったままの思考を
ポケットに突っ込んで
背中を丸めて歩き出す

たちつてと

舌で弾けない昼

すっからかんの頭に
ラーメンをすすり込 ....
<1>

これがなければ
生きることができなかった

これがなくても
たぶん死ねなかったけれど

これがあったほうが
人様に迷惑をかけない
はずだった

これがあったほうが ....
熟成した
ありがとうの肩越しに
平坦な
おはようとおやすみの隙間から

垣間見える結び目

熟練した
ごめんなさいの背中に
平熱の
いってきますとただいまの文字間から

透 ....
詩は素

素敵と言わせたくて
素っ気ない素振りで
言葉をまさぐる


詩は素

素直じゃないから
素知らぬ素振りで
言葉をこねくる


詩は素

素顔に辿り着けない ....
マーマレードの空瓶に挿した
残り物のクレソンに
小さな蕾がついたと
わざわざ見せにくる君

これから何年経っても
君の世界に吹く風は
遊歩道のささやかな花を香らせ
名も知らぬ草を撫 ....
少し神経質で几帳面すぎる
右手

無骨だけど何故か憎めない
左手

ろくに箸も持てないくせにと
名前すら満足に書けないくせにと
いつも左手をなじってばかりの
右手

何を語る ....
木原東子さんのnonyaさんおすすめリスト(36)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- nonya自由詩20*12-7-28
鈍痛の南側の季節- nonya自由詩22*12-7-18
鉄橋- nonya自由詩25*12-7-9
かげふみ- nonya自由詩21*12-7-6
刹那的発泡詩_<_2_>- nonya自由詩22*12-7-1
サイダア- nonya自由詩24*12-6-27
クハ_モハ_クモハ_サハ- nonya自由詩24*12-6-23
ルフラン- nonya自由詩25*12-6-5
地上絵- nonya自由詩16*12-5-26
火傷- nonya自由詩18*12-5-16
窓を開けて- nonya自由詩29*12-4-28
あんこう鍋- nonya自由詩23*12-4-15
サラダヶ丘七丁目- nonya自由詩25*12-4-11
刹那的発泡詩_<_1_>- nonya自由詩26*12-4-7
遠回り- nonya自由詩24*12-3-29
光の点描- nonya自由詩19*12-3-20
詩っ!- nonya自由詩22*12-3-19
砂時計- nonya自由詩21*12-3-3
表面張力- nonya自由詩28+*12-2-25
春のタクシー- nonya自由詩20*12-2-18
鳴かない猫- nonya自由詩27*12-2-11
アルペジオ- nonya自由詩30*12-2-4
詩のおさかな- nonya自由詩26*12-1-30
線を引く- nonya自由詩28*12-1-21
寒波- nonya自由詩33*12-1-14
仮面- nonya自由詩27+*12-1-6
きずな- nonya自由詩19*11-12-28
詩は素- nonya自由詩24*11-12-18
君の世界の風下で- nonya自由詩24*11-12-15
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