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駅のホーム
立ち食いそば屋で
かき揚げそばをすすりながら
おにぎりをほおばる

小学生の高学年
夏休みなどに入ると
私はひとりで新幹線に四時間ほど乗り
田舎に帰省していた
とても酔う ....
布団カバーを変えるのは

とても煩わしい

かどっこを充分に見定めても

結局何度かやり直す

世の中煩わしいことばかりだよなと

誰かのせいにしたところで

布団カバーは素直 ....
明け方目覚める
喉が痛い
咳が止まらない
身体を丸めながら
台所へ行き鍋に牛乳を入れ火にかける
そこに茶葉を摘まんで放りこみ
しょうがをすりこみ沸騰させ
しばし煮る

囁くような
 ....
私はモノに名前などはつけない

自転車や楽器など愛すべきモノたちへ

名前をつけてはいつくしむ人たちに対して

嫌悪感ほどは抱かないがむず痒くなる

しかし私は毎日牛乳を飲むときや
 ....
小一時間の散歩

誰かが
今日は降ったり止んだりと
言っていたのに

そのままふらふらしてたら
どしゃぶりのずぶぬれ

雨がぱらぱら
なんてこたあないさと
ふんふん歩いてたら
 ....
小学生ぐらいの子供に

軽くおっちゃんと呼ばれる

私は年齢的にも充分おっちゃんの部類に入るのだが

おっちゃんは元々から

そうプラモデルのように

細部に至るまで

おっち ....
遮断機が降りてじっと待つ

ここの踏切は駅の近くだから

電車はゆっくり通り過ぎるので

だいぶん待たされる

踏切の向こうにいる人もじっと待つ

がたんごとん

のろりそろり ....
一晩中明かりを灯した
商店街を
滑らかに自転車で走り抜けていくと

にょきにょき電信柱
わさわさ揺れる電線が
いつもより多い気がする

見上げれば
夜のお化粧をした女性たちが
ピチ ....
ざわつく風に

こみあげる嬉しさ

時間がのびるのびていく

意識がのびるのびていく

膨らむ予感がどこかで会えると

あなたの笑顔が浮かんで消えては

また浮かぶ

そし ....
頭からすっぽりと

覆面をした人たちが歩いている

何十年か前には

こんな恰好をした人たちはいなかったのに

今では当たり前になっている

街は砂で埋もれている

身体の中に ....
私は食事の後の洗いものが嫌いだけれど

洗濯は好きである

もう十年以上使っている洗濯機には

特別な愛着がある訳ではないけれど

頼りなさそうなのに音だけはでかく

ウォンウォン ....
静かな和音がこだまして

鼓膜をかすかに震わす

しかし携帯の履歴はなし

空耳のようだったかなあと

ふと

うしろをふりかえり空を見上げると

やっぱりどこかから

静 ....
夜目覚める

誰かが眠っている

それは誰なのだろうかと

瞳の奥でじっと眺めていると

皮膚が私の皮膚が空気の重さを感じ

それは私なのだなと気づく

目を開けて腕をさすると ....
スタスタ豚足

いまだいまだとスタスタ逃げる

中華屋のおやじさんさようならと

列をなして街から街へ

森へ川へ山へ

スタスタ逃げる

山のカラスたち豚足たちを見つけて
 ....
雪がひらひら

音符もひらひら

地面を濡らし小さな音を鳴らす

鳥が嬉しそうに鳴く

空からどんどん降ってくる

賑やかなパレードがはじまる

白い残響が地面を覆う

旅 ....
今は何時頃だろうか

空模様はケチャップと

ウナギやらサンマの

かば焼きの皮の色が混じったような

ギトギト目を逸らしてしまう

私の心模様も

なんだか不愉快なことやら不 ....
久しぶりに紙飛行機を作ってみて

狭い部屋の中を飛ばして見た

ひょいっと

指先から放たれた私は

少しの間だけ時を止めて

音を吸い込み色を無くし

透き通った羽を生やして ....
おおらかでよく笑い
どこを見ているのかわからない優しい女性のように
いつもどこかで遠くからでもわかるように
こちらかあちらを向いてじっと佇んでいます

知らない街を心細く歩いていても
いつ ....
茹でてふやけて

むいて食べる

ほっこほこの里芋にっころ

喉がころころ鳴っており

何かおるのかな

うっすら朝もやけのなか

鳥の声と緑の香りがする畑の中から

里芋 ....
ビニール傘から眺める景色は

どこか私がもう存在しない

未来の街を眺めているようだ

柔らかくて弾力のある筋肉で覆われた景色の下には

機械化された金属のリズムとメロディが

コ ....
私には何かが足りない

満ちた月が少しずつ欠けていくように

足りない何かが

少しずつ時間をかけて暗闇が私を包んでいく

すっぽりと暗闇が私を包んだとき

私はどこかに向かって
 ....
百葉箱をかぶった白衣の人が

歩いてやってきた

誰も気づかないのはなぜ

ベンチに座る私のところまで

つかつかつかとん

近づいて

そっと私の脈をとり

まだ大丈夫
 ....
雨音で起きる朝

ひんやり冷たい水族館にひとりいる

水槽には何もいない

雨音だけが響いている

水槽に手をあてると飴細工のように

脆く崩れて

雨が横殴りのように降ってく ....
いつもちゃんと閉めるのに

蛇口から落ちる水滴の音

もう一度強く閉める時もあれば

そのまま

ポタポタ落ちるのにまかせて

ぼんやり

ポタッ

ポタッと

落ちる ....
秋雨が静かに頭を濡らす

雲が流れて光が射す

落ち葉も濡れて鮮やかだ

一番綺麗な一枚を手にとり

くるくるまわすと水滴が飛び

一面落ち葉も

そうっとゆっくり

どこ ....
静かにそうっと放っておいて

小さなカタマリは

片隅で

少しだけ浮く

なぜ浮くのかしら

小さなタマシイは

わたしの耳の裏で

そっと囁く

いいことかしらと
 ....
見上げると木の葉はもう染まっている

風もずいぶんと冷たい

そうして

風で葉が落ちているのを

何も考えずに眺めていると

いつのまにか私が大切にしてきたことも

こうして ....
同じ言葉でも

私が放つ言葉と

あなたが放つ言葉は違う

私が放つ言葉でも

時と場所でとても違う

しかし言葉は私に

それぞれ違う形や色を見せながら

少しずつゆっく ....
カタコトカタコト

プラスチックナコトバ

ツッケンドンナハンガートワタシハ

クルクルクルリトブーメラン

カタコリコロリトオトストネ

カルカッタスギサッタイタミノオクハ

 ....
この前山の道で見かけたカラスの死体は

ポトリと落ちていて

なんだかとても温かくて幸せそうな死体であった

私はカラスを不吉や気味が悪いというよりは

小生意気な賢い奴であり

 ....
faikさんの灰泥軽茶さんおすすめリスト(234)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
駅のホームと立ち食いそば屋- 灰泥軽茶自由詩18*13-3-19
布団カバーにおもう- 灰泥軽茶自由詩5*13-3-17
明け方チャイ- 灰泥軽茶自由詩5*13-3-16
牛三郎- 灰泥軽茶自由詩7*13-3-15
ざんざん降り- 灰泥軽茶自由詩6*13-3-14
昭和式おっちゃん- 灰泥軽茶自由詩7*13-3-13
踏切にて- 灰泥軽茶自由詩9*13-3-12
夜のサーカス- 灰泥軽茶自由詩7*13-3-11
ちゅういんがむ- 灰泥軽茶自由詩2*13-3-10
砂の街- 灰泥軽茶自由詩13*13-3-9
ロートル洗濯機- 灰泥軽茶自由詩10*13-3-7
蒼い影- 灰泥軽茶自由詩5*13-3-6
ゴム人形- 灰泥軽茶自由詩4*13-3-4
逃げる豚足- 灰泥軽茶自由詩6*13-3-3
冬のパレード- 灰泥軽茶自由詩6*13-3-2
空模様心模様- 灰泥軽茶自由詩5*13-2-24
紙飛行機- 灰泥軽茶自由詩7*13-2-20
たばこの看板- 灰泥軽茶自由詩11*13-2-19
里芋にっころ- 灰泥軽茶自由詩8*13-2-15
雨フル傘フル- 灰泥軽茶自由詩6*13-2-13
欠ける月- 灰泥軽茶自由詩5*12-12-1
百葉人- 灰泥軽茶自由詩6*12-11-25
雨音- 灰泥軽茶自由詩9*12-11-23
蛇口- 灰泥軽茶自由詩4*12-11-22
秋雨- 灰泥軽茶自由詩3*12-11-20
綿埃- 灰泥軽茶自由詩6*12-11-18
秋の飛翔- 灰泥軽茶自由詩15*12-11-9
言葉を放つ- 灰泥軽茶自由詩7*12-11-7
カタカナカナ- 灰泥軽茶自由詩3*12-11-3
カラスの死体- 灰泥軽茶自由詩9*12-10-3

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