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ほらごらん
転落注意のアナウンスを苗床に
こんなにもぞっくりと
生えそろっているひと群れを
午後三時のけだるい日射しが
彼等の弱々しい影を線路へと
身投げさせている憂うつを
ほらごらん
 ....
夜の昇降機

唸りが
聞こえる
唸りが

日常とまた別の日常の間を
あらゆる倦怠を乗せて
乱高下する唸りが

どこへも行けない
暗いエントランスの中央で
煌々と待ち続ける唸りが ....
遠浅の浜辺で
  
貝をならべ
 貝をならべ
  貝をならべ

髪はふかれるままに
ワンピースの裾はなびくままに

白い貝をならべ
 白い貝をならべ
  白い貝をならべ

日 ....
あんた誰だい
曾祖母が言った
孝子の娘の純子ですよと言うと
母のことは覚えているようで
すんなり納得してくれた
憎い人間は覚えているらしい
自分を憎んでいる人間を忘れても
そうぽつりと祖 ....
あらゆる行動の最小公約数に
自分が残らないようにすることで
望んでやっているわけではないと
いつもいつも自分に
使い古した免罪符を渡し続けているのだ

そんな自分の発明した錬金術を使い続け ....
僕らは見知らぬ未来を味方につけるため
騙し騙しの今日をやり過ごし
昨日の名前を付けるために墓を立てては
名前を付けると昨日が色あせ遠くなってしまいそうで
やっぱり何も刻まないこともある
無言 ....
青はただ広がる
自分とは何か問われている気がして
どこまでが自分なのかもわからないまま

だから青は
寂しさにわなわなふるえ
その真ん中にひよわに立とうとする

そして青は
そのきっ ....
うらめしく掛け違いしブラウスのボタンの始まりいじる淋しさ
そらの珊瑚さんのマチムラさんおすすめリスト(8)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
遅延列車- マチムラ自由詩3*13-1-27
昇降機- マチムラ自由詩3*12-12-17
貝ならべ- マチムラ自由詩5*12-8-4
憎悪のやり場- マチムラ自由詩4*12-4-30
太宰の孫- マチムラ自由詩3*12-4-22
墓の名- マチムラ自由詩9*12-4-20
青の心- マチムラ自由詩412-1-9
- マチムラ短歌2*11-8-25

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