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ふるい夢をみた
ふゆの朝
たまごが2個の目玉焼きは
血が混じったために
スクランブルエッグになった
またつくればいいさとあなたはいう
ギンガムチェックのテーブルクロスに
あた ....
1.憎しみ
北風だ
なつかしい火事の気配だ
黒いタートルネックから青白い首筋がのぞいて
発情した外套の群れに咬まれた
くだらなくもただしい鳥獣戯画
ただし朝にはいつものコーヒー ....
1.ジャンク・フード・メモリ
冷蔵庫にババロアがあるから
と言って仕事に行ったけれど
それが本当のことなのか
過去のことなのか未来のことなのか
わからなくなってしまった
残業を ....
1.夢のあわいにて
ホームベーカリーだけが
空虚をこねている午前4時
退屈した彗星が
1.5人分の足首をまたいでいく
死にゆくものたちが膨らませる
気球にのってそれを追いかけた ....
1.義眼
夜明けは午前7:00をまわり
すでに傷を負ったひかりの窓辺で
いつまでも腐らない
義母のはやとうり
2.かいふく
腹のなかで
白湯がわいている
はちみ ....
いつか死んでほしい人のための家路ほど
悲しいものもない雪夜でした
窓のあかりとうなるボイラ
湯をあびるひとの気配
耳なりのむこうのやわこい声
わたしは悪党だったから
全身が指先みたいにかじ ....
1.
ベランダのむこうに
海がひたひたと満ちてくる
だから駅前のコンビニも
24時間のスーパーも
どこも沈んでにじんでいる
空の冷蔵庫のなかで
たっぷりと寝た肉を吊り下げて
夜 ....
今日、月がもも色で
口をつぐむように鳴らす笛が
灯台の{ルビ灯=ラフ}をかすめて
指どおりのよい
髪にまきつく
入りくちは浅くなめらかに
奥はとおくするどい爪のかたち…
荷を ....
わたしのとういところをみぞれがながれていった
かこがかこらしいままかせきになり
結晶とわたしが
まったくおんなじそんざいになった
いつかひかるものとしてあつかわれる
幻の火にてらされ ....
不安なひとよ
柄に
アルミホイルを巻くのを
忘れないで
なまぐさい身は
ひとり青く
ナイフでこそげるには
やらわかいから
(らん反射してた
たしか、
....
甘すぎる飲みものに
あまり遠くまで泳いで行けそうにない日
という名まえをつける
低体温というひびきに憧れなかった?
いいえ、わたしは
身体のとおいところが
ゆっくりとまわるようなめまい ....
身体のうちで
いちばんきれいな皮ふのところを選んで
跳ねる、つぶてが
こぉんと、宵へ落ちていった
眠っていたのかそうでないのかわからない
果たしていつのまにか
まるですっきりと目覚める ....
紙ねんどでできた魂が
窓ぎわで色あせていました
緑化された街へとつづく
海風にやぶれた辺外の家の
そこだけ乾いた晴れの日のモーヴ
わたしはわたしの火で身を焼いた
「あの日」となづけ ....
紙の鎖の端をにぎって
妹も姉もいないところで
父と母が編んだ赤い塔をゆく
らせん階段はきらいだ
古い日々を思いださせ
とにかく青い
ノ・ヴァ、きみが秋晴れだったころ
ぼくが立派な牡鹿 ....
ゼラチンをふやかしとろかし
またかためてとろかした指ごと
腐るだろう
ほら、がんばりなさい
「膝に生えたきのこを毟って食べたら
おとこおんなになったよ」
と、手紙に書いた
あらゆ ....
夏の立駐で
宙づりのア・ウェア
温度といい
風といい
夜
リネンの海で
かわいく葬って
また、次
こそげおちていく
応じている
わたしたち
かそ
かすか
かすがい ....
無量無辺のこのことを
寄る辺なき時代の卵白が包んでいる
さかさまつげを背にして眠る
わたしたちの
やさしい負けはいつの日も決まっていて
いつか必ず
だれの目にもとまらない場所で
....
満ちていったのは目が覚めるほどかすかなもの
心肺機能でふと知った気配から
あなたは学んだ
初期化された土嚢の丘で
それとなく聞きだした秘密は
もう眠ったのかもしれない
ときおりつま ....
そらの珊瑚さんの平井容子さんおすすめリスト
(18)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
絶叫
-
平井容子
自由詩
19
24-12-16
12月のカーテンコール
-
平井容子
自由詩
5
23-12-23
産み辺のカルマ
-
平井容子
自由詩
10
23-12-13
孤独の形成
-
平井容子
自由詩
4
23-3-18
静物
-
平井容子
自由詩
3
22-12-18
雪と阿片
-
平井容子
自由詩
8
21-1-16
キッチン_22
-
平井容子
自由詩
5
20-9-11
夜、入り江にて
-
平井容子
自由詩
13
14-6-12
イニシエ
-
平井容子
自由詩
12
14-2-13
檸檬
-
平井容子
自由詩
8
13-11-24
ミルクティー
-
平井容子
自由詩
10
13-11-1
クリンリネス
-
平井容子
自由詩
7
13-10-24
神のアール
-
平井容子
自由詩
11
13-10-1
むこう
-
平井容子
自由詩
14
13-9-21
空気
-
平井容子
自由詩
7
13-8-2
8
-
平井容子
自由詩
7
13-3-27
陰をあたえる
-
平井容子
自由詩
17
12-12-27
靄のなかの記念日
-
平井容子
自由詩
9
12-9-16
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