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探しても、探しても見つからない、私たちの家。
妻と私は数年前、偶然にもほぼ同じ時期に、生まれ育った家を失った。
それは震災のためでもなく、津波に流されたわけでもなく、人知れず静 ....
三年前、秋田に帰ることを決めた日にも、父は空に現れた。
辰年生まれの、亡くなったはずの父が、夏の空に浮かぶ、龍の形をした雲になって。
それから三年後の今日も、父は空に現れた。
一度だけ、雷の音が ....
なんだろな
被災地つらかろに
思って見てたら
こっちも同じ
つらさがあるよ
と思いはじめていた
だから
そこにいたら
あかんよと
いつしか
おしえられる立場 ....
もし今
自分が百歳だったなら
その時代をどのように後世に伝えるか
その時代をどのように感じていたか
本当はその時代がどうあるべきだったのか
百歳の老人は
その時代を
そのよう ....
子供が育ってくると
この世に未練がなくなっていく
休日は外食したいとか
趣味をまたはじめたいとか
生きてるうちに
一度は海外に行きたいなとか
昔あったはずの欲望が
次第に枯れ ....
一週間ほど、産卵床を守り続けていた雌鮭が
力尽きて、下流へ流されていった
鮭の婚活が終わった
命から命へ
そのために、生まれてきたかのように
産卵した雌鮭は、100%、死 ....
よのなかには
できることと
できないことがある
そのこともしらずに
あなたは
できるはずだと
バスをうんてんした(させた)
あなたができることは
あんがいひとには
....
ものごころついたとき
芽はでていた
茎がのびていき
葉がなっていく
それをわたしは
ひまわりかとおもったが
木だった
茎は茶色くそまり
幹となり
やがてわたしの背 ....
四月に入り、電気が通じ、都市ガスはまだで、しごともまだ動かない。そんなある午後、これはわたしが家の御不浄で、排便しながら聞いた話である。
わたしたち家族が借りていた小さな借家の近くに ....
さいしんがたの
ひこうきをみおくる
あのひとおなじ
さいしんがたのわたしを
みおくるたびに
きゅうがたになっていく
わたしはいつも
あのひこうきにのれない
....
はじめに
ことばはなかった
からだひとつで
うまれてきた
わたしたちは
いつしかことば
そのものとなり
やがてことばとともに
きえていく
とおいくにから
てがみがきた
ちいさなおふねで
やってきた
へんじをかくのに
いっしゅうかん
かかった
みなとにいくと
もうてがみはなかった
とおいくにへ ....
そのさきにあるのは
なんですか
それはどこに
ありますか
うみのむこうへ
しずんでいく
パレードが
きょうもいく
しょうふは
おかねでかわれた
そのうみを
ふかいふかいうみを
おかねでかえない
きみをうみが
とおくみている
このまちに
きみがいるとしってから
このまちは
きみになっていた
きみとすごした
このまちが
きみであるように
きみとすごした
このまちが
ぼくなのだった ....
みちがもうないのだ
ゆきにうもれて
そのみちを
みちだとしんじて
ゆくのがよい
わたしもずいぶん
ねゆきになった
はるになれば
めがでるだろう
ねゆきのそ ....
わたしがつけたなまえだ
あめ、かぜ、ゆき、こおり、
そのたいろいろ
わたしがつけなかった
なまえが
ここにあるだろうか
こどもになまえがあるように
ははにもなまえが
....
もんだいは
かいけつするものだ
かみのうえで
しずかに
まいあさあたらしい
とうあんようし
ていしゅつしてる
とがってたはずの
えんぴつのさき
まるく ....
まだこのあたりにも
むかしがのこってるので
そのてをひいていく
みらいをみせたくても
みせられない
みせたくはない
しわしわのてを
こどものてということにして
むかしへつ ....
おなじたかさで
くさがはえそろっている
そのいちぶが
ひとにふまれたとしても
あさにはまた
おなじたかさになって
のびている
まちがいもまた
こたえなのだった
まちがいが
ひつぜんであるかのように
せかいはただしい
ほうこうにむかっている
もしもまた
あしたまちがえても
それがせかいの
....
都会はいいねと人が言う
暮らすところではないけれど
雪国はいいねと人が言う
暮らすところではないけれど
だから人は旅に出る
暮らしを離れ
夢を探しに
そらの珊瑚さんの小川 葉さんおすすめリスト
(22)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
Googleマップの中の家
-
小川 葉
散文(批評 ...
6*
14-11-11
メッセージ
-
小川 葉
自由詩
5
14-7-14
せやな
-
小川 葉
自由詩
9
14-5-9
百歳
-
小川 葉
自由詩
3
13-2-18
命のリレー
-
小川 葉
自由詩
14*
13-1-29
鮭の婚活
-
小川 葉
自由詩
8
12-10-23
できないことは、できないといえばいいのに、それでは生きていけ ...
-
小川 葉
自由詩
6
12-4-30
通学路の木
-
小川 葉
自由詩
6
12-4-29
春の追憶
-
小川 葉
散文(批評 ...
3+
12-3-12
空港
-
小川 葉
自由詩
3
12-2-15
言葉
-
小川 葉
自由詩
5
12-2-11
手紙
-
小川 葉
自由詩
1
12-1-30
パレード
-
小川 葉
自由詩
4
12-1-29
娼婦
-
小川 葉
自由詩
4
12-1-24
街
-
小川 葉
自由詩
2
12-1-24
根雪
-
小川 葉
自由詩
7
12-1-23
名前があるかのように
-
小川 葉
自由詩
2
12-1-23
答案用紙
-
小川 葉
自由詩
7
12-1-21
介護士
-
小川 葉
自由詩
3
12-1-19
同じ高さで
-
小川 葉
自由詩
4
12-1-14
世界の答え
-
小川 葉
自由詩
5
12-1-14
旅
-
小川 葉
自由詩
6
12-1-10
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