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海岸沿いをレンタカーで走った

波しぶきが空にあがってゆくのが見える

それが雲になって風を待ちかまえている


すべての雲が

そんなメカニズムでできている訳ではない

でも二 ....
バスで海沿いを旅していたら

財布をどこかになくしてしまった

海に財布を探していたら

ひととはぐれてしまった

海の底にはレールが見えた

おおきな白鳥が海面から飛びあがって
 ....
日差しだけが強くて涼しげだった

まだ朝のような夕方

木々の緑は身を揺らせて

一日じゅう空は青のままだった

ぼくは泣きたいほど懐かしかった

ひかりがひかりだけになっていた

それいがい

僕等 ....
振り子が振れる

おおきく振れる

ぐわんぐわん振れる

ちから強く

太くおおきく振り子を振ることが

生きてゆく俺の活力だ


幸せなんかない

俺はきっと幸せになれ ....
身ひとつで悩んでいる

可憐な花が逡巡している

体の調子を整えようか

発信音、着信音

花を喜ぶ顔を見ようか

可憐な花が逡巡している

身ひとつで悩んでいる


疲 ....
おばあちゃんが

広い歩道で立ち止まっている

休んでいる

キャスター付きの買物袋

それに手を預けてじっとしている

ぼくは遅い昼食をとりながら

目が離せないでいる

 ....
エルミタージュを観にゆく

たくさんのクララたちがいる

そのこころに寄り添える者たちが微笑んでいる

木々が揺れている

デュフィのカーテンが揺れている

絵を観るとはじぶん探し ....
雨好きです

雨があがるように

死んでゆきたいと

うたった詩人は誰だったろう

雨があがるように

死んでゆけたのか

ぼくが死んだら聞いてみよう

雨好きです

 ....
太陽と金星と地球が重なり合う

すれ違うとは重なり合うということなんだ


雨の並木道を散歩しながら

緑の薫りを嗅ぎながら

命や無生物たちが歌を歌う


太陽と金星と地球が ....
ぼくは人類におおきな迷惑をかけている

みんなぼくのことで

月曜日がいやになっている

日曜日がつまらなくなっている

世界でいちばんつらい死にかたがそれなら

ぼくこそそれが相 ....
予備校にはリフレッシュにとテニスコートがあった

そこで僕らはほぼ一日中ダブルスをした

コートの周りの新緑は日々その影を濃くしていった

予備校に似つかわしくない汗まみれの僕ら

6 ....
今日という日ほど

あなたのいのちを

祈ったことはない

いままでの気持ち

浅くて浮かれてた


今日なんど泣いた

今日なんど祈った

今日なんど愛した


 ....
わっと咲いた桜の枝の花束が

額縁のなかに吊されています

青い敷布の上に座るあなたが

花降る午後に微笑んでいます

ぼくらは宇宙で会いましょう


祈ります

科学じゃな ....
太陽が右端から欠け始めていた

月が侵入してきたのだ

肉眼ではわからないが

これを使うとはっきり分かった


宇宙のこの運行のように

人もまたさだめられた偶然を

生き ....
まちあかりがにじんでいる

考えることが

日々の暮らしを送るためだけなら

まちあかりはにじんだりしないだろう


ある朝の街に泳ぎだすのは

よろこびか

かなしみか
 ....
あなたのからだに耳をくっつけて

一番やすらげる体温を探していた


あなたの体温が好きなのかと思っていた

体温が小数点第十一位までわかるなら

それはあなたにしかない数値なのだか ....
なんにもいらない

もうなんにもいらない

なんにもいらない


記憶にものこらなくていい

あなたが望む証が来るなら

ぼくは存在しなくてもいい


なんにもいらない

もうなんにもいらない

なん ....
木々が風に揺れている

甘いだけじゃない新緑の香り

輪郭のない幽霊みたいな緑いろ

こころの美しい象さんのようだ

木々から逃れられずに身もだえている


それを見つめることを ....
おととい

この夜のあの月のしたで

だれかが

新しい発見をしただろう

よかった


圧倒的な量だけが

なにかを成すのだ


おととい

この夜のあの月のしたで

だれかが

新しい発見をしただ ....
ぼくはこれからも誤解され

ひとから見れば

損をして生きて行くだろう

でもそんな人生が気に入っているのだ


もうぼくの精神はひとりなのだから

それが選んだ道なのだから

同じようなひとのそばに ....
大切なひとに

みじめな思いをさせたくなかった

幼稚園のときからそう思っていた

ぼくの誕生会

使いふるしの鉛筆を持ってきた君

それがいちばん嬉しいふりをした


君は ....
日暈が出ている

ゴルフそっちのけで写真をとる

これを見た誰かたいせつな人が

きれいだと感じて

洗われてくれたら

逆光で真っ暗だったから何枚も

何枚もゴルフそっちのけでとる

あ、オレの番だ
幸せについて考えたことがある

小学二年生だった

結論がだせなくて

茶色いサインペンで童話を書いた

空になった女の子、という題名だった

一行めは、これはロシアのお話です
 ....
塩谷瞬のことなら

みんな正しいことを言えるのに

これからの日本のこととなると

そうでもなくなる


この国のデザインがしっかりしていなきゃ

産業やエネルギー、災害や人口減 ....
人生は旅だという

人生は忍耐だという

人生を楽しむという

人生を苦しみという

人生にはいろいろあるよという

人生には意味なんてないという

ただひとついえることは
 ....
月や星が必死に輝いているのを初めて知った

駅から出ると月が雲を照らし星が輝いていた

タクシーで久しぶりに家に戻ると泥のように眠った

夢の中でもずっと月や星が必死に輝いていた

ぼ ....
あなたの特上の幸せを想う

そんな試験を毎日二万回する

ため息や胸痛がさいきん

一回だけになったんだよ

そしてちょっぴり悔しそうに

微笑めるようになったんだ


あな ....
木よ

おまえは忍耐の結晶だ

じっと季節に身を任せていて

こんな異国に

新緑を散りばめていて


だれもいないだれもいない

こんな愛にありがとうだなんて

もっと ....
8時をまわっても夜が明るかった。

昼、ザワークラウトとソーセージをたらふく腹に入れていたので、夕食は違うものにした。

旬のホワイトアスパラの料理を食べ、オレンジ色に濁ったビールを何杯か飲み店を出る ....
教会がある辺りは暗かった

バーやレストランや

雑貨店が軒を連ねているのに

教会が闇を吸って膨らんでいた


さきの大戦で破壊され

戦後おなじものを建てたのだそうだ

かたちに宿るもの

それが ....
そらの珊瑚さんの吉岡ペペロさんおすすめリスト(237)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
海からの雲- 吉岡ペペ ...自由詩1212-7-4
波しぶき- 吉岡ペペ ...自由詩912-7-2
本当の自由- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...512-6-26
振り子を振る- 吉岡ペペ ...自由詩7+12-6-25
きみのメルヘン- 吉岡ペペ ...自由詩812-6-12
広い歩道で- 吉岡ペペ ...自由詩712-6-12
デュフィのカーテン- 吉岡ペペ ...自由詩212-6-11
雨好きです- 吉岡ペペ ...自由詩2012-6-8
宇宙の歌- 吉岡ペペ ...自由詩712-6-8
涙がめにしみる- 吉岡ペペ ...自由詩612-6-4
浪人探偵団- 吉岡ペペ ...自由詩1012-5-28
今日なんど- 吉岡ペペ ...自由詩512-5-24
宇宙のお花見- 吉岡ペペ ...自由詩612-5-22
太陽が欠けている- 吉岡ペペ ...自由詩612-5-21
まちあかり- 吉岡ペペ ...自由詩412-5-20
Searching_for_my_life_with_you ...- 吉岡ペペ ...自由詩312-5-17
だから大丈夫- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...612-5-15
なにが自然か- 吉岡ペペ ...自由詩412-5-14
よかった- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...312-5-13
讃歌- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...312-5-10
言葉を持たない道化師たち- 吉岡ペペ ...自由詩512-5-10
日暈- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...512-5-8
幸せについて- 吉岡ペペ ...自由詩812-5-8
この国のデザイン- 吉岡ペペ ...自由詩712-5-6
ちょうどいま- 吉岡ペペ ...自由詩612-5-5
成長- 吉岡ペペ ...自由詩512-5-5
二万一回目の試験- 吉岡ペペ ...自由詩612-5-3
木よ- 吉岡ペペ ...自由詩512-5-2
人間という袋- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...412-4-29
黒い教会- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...112-4-29

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