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きな臭く悲観肥ゆる秋
乱視が活字を嘲笑う
打算誤算で心が消散
なーんだ怠惰まだ居たもんだ
傷にならずに済んだ夢
チュールがシュールに揺れる脚
....
体温計脇に挟んでとる夜食
「伝道」
青々とひつじ田ありけり街の中
伝道の路に妻摘む紅き花
考え事しつつ歩けり家々を
台風さり秋の涼しき道をゆく
マリー・アントワネット忌や黒砂糖
{引用=猫}
降る讃辞しっぽの先で受け流す
{引用=人}
寝子胸に朝ランデヴー日曜日
{引用=猫}
老描の眠り百年時の棲む
{引用=人}
痩せ三毛のかそけき息に目を凝らす
柔らかさ強さと一緒にまとめ買い
遠くには港もないけど筏船
胆石を患ってから知る臓器
美輪さんの美に酔いしれて酔いつぶれ
マイ・ギター埃の積もりて音もせず
わすれたころに君 ....
落書きの多いギブスと薄氷
立春やListen to me.I hate you
寒卵銀河系惑星直列
橙を頭にのせてハイチーズ
双六で『ひみつを言う』のマスとまる
自転車で冬至の坂をくだってく
肋骨が折れる咳してジンライム
冬木の芽基礎練習の積み重ね
本能寺金柑のど飴噛み砕く
デカダンス両手に持ったきりたんぽ
あくまでも服は着たまま新松子
障子干す腕にドラゴンタトゥーかな
銅像にフンを落として海猫帰る
秋の蝉東京事変聴いている
休暇明二重まぶたになっている
夏の日の宇宙の深さ星の数
冷房費払うつもりで夏カジノ
チョコアイスとけきってまだ愛されず
夏館ネコがいっぱい出るテレビ
八月を生きるしかない黒揚羽
炎帝を飲み込みサ ....
ヴェイロンにぶつけて変な汗拭う
戻り梅雨エーマイナーのアルペジオ
花魁の廓詞や冷やし酒
ポン酢だけ持って烏賊釣り参加する
黒猫が見つめる先に熱帯魚
バスを待つ時間 ....
蝉  時  雨  ゆ  め  の  入  り  口  見  つ  か  ら ....
白紙のラブレター炙ろうとして燃える
釣り堀の釣られる魚釣れぬ人
JR三鷹で降りて桜桃忌
短夜や痴豚のラジオ聞いており
南天の花に雨粒直撃す
夏至の日が一番嫌い吸血鬼
藻の花や子供に会えぬ日は続く
....
美人にもブスにも無言皐月富士
軸足に体重のせて茄子の花
ケータイが鳴らないままで梅雨入りす
焼酎を焼酎で割り狭い部屋
ビードロに息を吹き込む人魚姫
境内のいたるところに蝉 ....
蛍舞う哲学の道繋いだ手
東京は蛍に夜を与えない
蒼い火は霊子凝縮した蛍
恋やもめモールス信号打つ蛍
自分のことを棚にあげてヤジる
目覚めると夜が転がっている
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