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{引用= 
お気をつけなさい
今宵ばかりは、
死人たちの 郷愁が森に充ちる

丸々と太った 月 明かりが、短い影を落とした 

物の怪も 死人たちも往来を徘徊する夜
始まりは、痩せた  ....
{引用= 

口を噤んでいたユリの
吐息はひとつ
羽衣をひろげるように
つぼみを といた
 

消え去らぬ
心の蒼いしおりを 想いださせる
白い芳香


純心を乱す 花のかた ....
里にくだると
花の咲く共同湯がある



音をなす早瀬の
そのほとりで 今は、椿がさきほこり
三ぶ咲きの桜たちが 
うらやましそうに 見おろしている



昼間から入りにくるの ....
山を二つ越えた 谷あいに
老婦が ひとり住んでいる

杉森の影をうすくうつす そこに
ばあさまの名前のついた泉がある





涌きでる清水は 億年の/恵み
甘く やさしい

 ....
女の値段は、4000エキュだった
それが高いのか 安いのか 分からなかった
でもそれは、今では 問題にもならないのかもしれない

女の背には、遠くに橋があった
黒い森を つないでいた

 ....
雪がとけはじめたので
家族に会いにいく

小径のうす紅の梅が春を さそっている


久しぶりに会う誰もが
笑顔でいるのに ほっとする

( もう 一年になるのですね )そう語りかける ....
雨かと思ったら
雪どけの 水音でした

 、、、、、、、、、、、、


陽ざしのはし
いつもは気づかずにいた 木々の陰影が
光をすって ゆれている

森は確かに今も
雪絹の繭のな ....
暗いそらのした
森の樹皮質のぬくもりが、
重さをました広大な冬の夜をささえている


不思議な安寧をやくそくされ
みちびかれるように 生きる
神々しく 雪をいただいた山のうちふところで
 ....
男の話



浅くなった眠りの中で
蹄の音がしていた
となりで眠っていると思った男が
雌の鹿だといった

森の
そんな においのする男だった

神さんの住むという深山の
山間 ....
時の器に
夜がすこしづつ満たされていく

眠りついた月の横顔

埋もれた砂時計の砂丘は、はだしのぬくもり
天よりふる砂を見つめては
閉塞されたガラスにふれる



砂の音はや ....
泡沫恋歌さんの月乃助さんおすすめリスト(10)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
万霊節の夜- 月乃助自由詩13*12-11-6
失楽の花- 月乃助自由詩10+*12-9-14
椿の湯- 月乃助自由詩11*12-4-30
静という泉- 月乃助自由詩16*12-4-19
女のあたい- 月乃助自由詩8*12-4-10
動的平衡- 月乃助自由詩13*12-3-21
私事_繭の想い- 月乃助自由詩12*12-3-6
わたしごと_冬の先- 月乃助自由詩24*12-2-12
私ごと- 月乃助自由詩711-11-23
時の砂丘- 月乃助自由詩22*11-9-25

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