ロマンティックが好きである
もう恋をする年ではないけれど
恋をした思い出なら
心のポケットにいっぱい詰まっている
怒りでベッドに
携帯投げつけたことも
男の背中をグーで
思いっきり殴 ....
みずたまりに映ったあなたの顔を風がゆらす
泣いているようにみえた
笑っていたのに
時のひずみに落ちた時 泣きたくなるのはなぜだろう
水は知らぬまに何処へか蒸発していく
最後に残った泥のよ ....
静かな夜には
聴こえない声に
耳を澄ませて
実らない夢なんか
虚空に放り投げる
ずっと
心の砂漠を彷徨ってきた
スタンドを消して
遠い町に住む
あなたにオヤスミをいう
暗 ....
**というわけで 愛用の帽子はベージュのレース製
筋金入りの自由自在 たたんでひろげてひっぱる
突然ピンと宙に浮く
新しいのを買ったらと 90歳の母の助言
思い出の中に浮かぶ帽子たち
....
おれの才能はただひとつ
きみをほんとうに好き、と
死んじまってからでも言えること。
玄関の横の向日葵の鉢植えの横で
腹筋しながら光っているのはホタル。
奴が男でも女でもどうでもいい ....
知らず知らずに
君を刺していた
心の何処かが軋んで
君を刺していた
誰にだって
有り得ることなんだ
僕達は棘を抱えて
生まれてきたんだから
気をつけていても
何処かの ....
雨が降ればいいのに
たなばた
空の上のふたりの恋の話なんて
どうでもいい
だって自業自得でしょ?
天罰でしょ?
でもいいじゃない、年に一度きりだって
逢えるんだから
....
アナタがこの世に在ることは
そこから既にキセキの始まり
幾多の試練を乗り越えて
私と出逢いココに居る
未来の行方は誰も知らない
キセキは自ら起こすもの
信じて進むその先に
きっと光は ....
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ねぇ 深呼吸したら 風の色が変わったよ
眠っていた サナギが目覚め始めた
わたしを揺り動かす うねるような焦燥感
何か 新しいモノを求め ....
あのひとのうちで食べた朝メシは
こんがり焼かれたトーストだった
自分ちとはちがうパン
自分ちとはちがうマーガリン
ジャムもちがった
そのなにもかもに違和感を感じて
....
朝日はね
特に良く晴れた日の朝日はね
そりゃあもう別嬪さんで
たったひとりで見ていると
もったいないような
独り占めできてうれしいような
不思議だね おれは
新しい朝と結婚したくなっちま ....
手紙の最後に
P.S.と記す
ああ、そういえば
思い出したよ
とでも
いうような
そぶりで
P.S.と記す
白状すると
本文は
この追伸を
書くための
助走
その ....
貴蝶。あたしを、肌色の二足歩行なんて呼ばないで
貴蝶。大胡麻斑蝶は、黄金の蝶よね。貴蝶
貴蝶。浅葱斑蝶は、空と海を担う蝶よね。貴蝶
貴蝶。高貴な羽根の粉は、ティンカーベルからの贈りも ....
今日の議題は今日の空! 昨日でもなく明日でもなく
誰にでも優しい男がいたけれどこの空みたいと思えばよかった
命って一人がひとつ持ってます持ってる間は生きています
病室の四角い窓が今朝 ....
舗石の下には砂
自由の下には旗
投げつけられた火炎瓶
怒号、
硝煙、
五月革命のパリ
嘘つきアルベール
誰しもあなたのことをそう呼んだ
真実ばかりじゃ息がつまっちまう
たまには嘘 ....
「平和な時代のこの国に
生まれたことを感謝しましょう」
先生は言うけれど
教室の陰惨ないじめを知っちゃいない
もしくは知っても知らんぷり
そのうち開き直ってふざけてるだけだとすり替える
次 ....
こんな夜は
いろんなしめじを
慎重につくえに並べたい
小さいしめじは左のほう
おおきいのはまんなかで
右がわにお前がいなくて
ふにふにしてて
根っこはザラついてて ....
露の命の彼のこと
託すきみたちもう切るよ
誰にも見返られないで
青い瞳を輝かせ
強い心で今年も咲いた
こうして根っこを抜くとても
冬至がきては冬も過ぎ
春一番につんつんと
....
おれには、玄関の鍵を閉める習慣がない。鍵を無くしてしまうからである。これまで何度も不動産屋に迷惑をかけてきた。どうせ安普請のワンルームマンションである。侵入盗に目を付けられる心配よりも、不動産屋の苦 ....
この世の中には
不愉快な言葉で溢れかえっている
目を瞑っても
耳を塞いでも
棘のある言葉が
皮膚を突き破って
神経にグサグサ刺さってくる
ああ どうすればいい
目と耳が欝に ....
今日2011年10月22日、
夕べ5時20分なのに暗い
冬至までふた月もあるのに
隣りの雨戸が静かに引かれた
5時過ぎれば明かりを点けて
籠って私的な時間となるのだろう
うちに何と ....
おれとおまえと
ついに頂上決戦
戦慄く足元
吠える顔付き
いやんなっちゃうね、まったく
今までこまこま色んな奴と勝負して
やっと勝ち上がったはいいものの
どうやらおれのやる気は
音 ....
いつのころからか
あれほど苦痛だった仕事が楽しくなった
怒られてばかりで暗かった気持ちも
ふてくされたように無気力な日々も
いまは再現できない
あの頃、部長に移動願を出し ....
わたしの中で
オンナが疼く
あなたに
逢いたい 逢いたい
この激しい衝動を
抑えられない
優しいあの人の
背中に嘘をつき
そっと部屋を出て
足早に向かう
あなたが待つ ....
赤く濁った水の中で
泳ぐ気力は尽きてきて
揺らいでいるのは君なのか
霞んでいくのはぼくなのか
深く潜った海の中で
肌は冷たくなってゆく
おぼれているのは ....
お盆の上に
ラーメン丼、ふちまでお汁をこれでもかと
お汁の上に炒めた肉を積み上げて
肉の上にレッドペッパーこれでもかと
横にはまっかな林檎一個
しずしずと持ち運ぶ
長い廊下を
食べた ....
奇を衒う、という作風は
技才ある方がやるもんです
私のようなあんぽんたんには
到底真似できやしないのです
弁えております
それに及ぶ才がないことも
学に費やす気がないことも
努力 ....
朝起きて お天気がいいと
布団を干そうと 張り切ってしまう
ワイドショーに 好きなタレントが出ていたら
めっちゃ嬉しくて 一日中ハイな気分
クッキーと紅茶で 午後のティータイム
仕事と ....
愛を込めて作ったよ
君が大好きな
仮面ライダー電王
モモタロス弁当
今日も元気に
行ってらっしゃい♪
今日も中空に月がある。
明日も少し形を変え
きっと家路の上にある。
月があったこと
気付かず
帰った昨日。
君の笑顔追いかけて。
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