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ヒガンバナが今年も灯る
曖昧を許さない輪郭で
そのくせひどい曖昧を宿す
秋に咲く大輪は葉を持たない
何もなかったところから花火みたいに
茎だけで伸びて
夢見がちなひろがりではじけて、 ....
大切にするということは
永遠のものまねなんだ
大切にするということで
永遠のものまねをする
僕はそうやって秋に行く
晴れているのに水の匂いがした
光があたる腕だけが暖かだった
大切に ....
玉蜀黍
玉杯を挙げながら
君の衣剥ぎ取り
下弦の月に捧げる
濁っていたかもしれない
闇に光る眼差しも
火照った君の肌に淡く溶け出す
黍の甘さがそのまま
横たえた身体から呟 ....
あらゆる存在は
たましいのものまねをしていたのだ
たましいは永遠だ
目に見えるものに
永遠のものまねをさせて
たましいの存在を教えるだなんて
まわりくどすぎやしないか
あなたをうしない ....
君の透き通る眼差しで
僕を照らしている間
淋しい夢にうなされて
一人ぼっちで泣いている事がある
僕が起きるのは
決まって暗い部屋
今日も
君はどこにいるの
と
見回し続ける
君がいるはずの部屋か ....