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ひいやりと冷たいメロン空に浮き
悩ましい夜見つめるだけの
物思いシロップの海に漂うか
救ってみたい桃のかんづめ
ごめんねとパイナップルの輪切りして
白 ....
霜葉ふむ皮のブーツの小気味よさこのままいつか見知らぬ冬に
窓ガラスくもる吐息にだまりこむ人のしぐさのその残酷さ
冬{ルビ薔薇=そうび}あかい棘さす指先の血のにじむ{ルビ孤悲=こい} ....
いつの日の窓辺に聞いたとおい歌
盗んで消えるおもいでの耳
汽笛すぎ残されゆくは草鉄路
待つだけの駅呼ぶだけの風
なぐさめを知るか口笛おおぞらに
心を放 ....
放課後のプールサイドに一人きり石を投げれば割れる太陽
まだ細い腕もいつかはヘラクレス鏡にうつる半裸少年
肝だめし墓場を歩く君とぼく怖くないよと結ぶゆびさき
花火あがる綿菓 ....