すべてのおすすめ
ゆるやかなカーヴ描いて
夕暮れは無言のまま
裸足の気持ち連れて
だれにも知られず
森に帰ってゆく
透明な跫音響かせ
かさかさと風を編んでいる
青の終わりが
テーブルのうえに
....
仄暗い真夜中の階段
それらは裸足で降りると
冷たくなめらかな
黒猫の尻尾みたいで
よく畝っている
そう考えると
なんと愉快な夜なんだろうと
わたしはおもうのだ
....
太陽がラッパを吹いても
月がバイオリンを弾いても
最後は祈ることしか頭にない
最後は祈ることしか頭にない
私の湖に小舟がやって来て
そっと浮かばせてあげるこの腕は
いつでも身軽であ ....
夜風 わたしの葉脈まで冷やすのかしら
目がさめちゃった午前二時半に キャロットは甘い月の形をしているわ
ぺしゃんこ わたしの心臓 野良猫の肉球みたいにふやけている
月明かりが
充満 ....
よわよわしいこの体温は
しずかに一瞬でいいよ
おもいだしてくれたらいいの
寄りかかる風に目をとじて
木々の葉のざわめきは
あの甘い時間がゆっくり
おとずれるようなそんな
胸騒ぎみたい ....
真夜中3時の夜風をスプーンで掬う 鳥の意識のように白い
力つきた鼠になって 虹色の夜をまだ信じているんだろう
かすかに触れる月の落ちる音が
僕をいっそう奮い立たせては
深い微睡みの湖に映 ....
景色は遠ざかり鋭くわたしの心臓あたりを逆撫でる
ブルーグラスという熱帯魚みたいに
紅い美醜を纏って
三角の空をながめている気分
ミントグリーンの空気
浮つく不揃いの恋人達が
汽笛を ....