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小さい頃ボロボロの毛布をいつも持ち歩いていた
名前はぷーぷーちゃん、と言った
幼稚園に行く時もお出かけする時もいつも一緒だった
小学校に上がる時
「もうおかしいからね? ....
愛してると伝えるにはあまりに近すぎる距離
袖を掴んだら驚いた顔をした
『兄妹のように仲が良い』とは私にとって賛辞ではなく
ずっと{ルビカツ兄=かつにい}の隣にいる ....
母さんの優しさに頼り切っていた十四の頃の海は真緑
深海のクジラの骨に囲まれて眠っています空を夢見て
いつの日か母と歩いた海岸線足跡などは跡形もなく
海原に虹を見たのかあの人は輝け ....
ボロボロの毛布を子どもの頃いつも持ち歩いていた
それは僕にとって母であり祖父であり分身だった
手放したのは中学の時で好きな子ができたから
今大人になってあの毛布の ....
あの日空は群青色に染まっていた
空き缶を蹴ると仕度前の飲み屋の看板に当たった
僕は酔わない
胸の合鍵は冷めたままチャリッと鳴った
何処かへ行きたくて何処へも行けなくて今日も都バ ....
いつも独りで膝を抱えて座っていた
遊びと言えば砂に絵を描くことだった
お母さんは気付かない
幸せでも不幸せでもなかった(はず)
もう少しおじいちゃんちに居たかったな ....
体液に青色2号混ぜ込んでカラカラ笑う(まるで機械だ)
愛しさと打てば
涙と変換されるような
恋ならいらない
ただ一筋の
情熱が強さになるように
月曜日
私は歩けるようになった
姿勢が良いかどうかは
分からない
火曜日
私は走れるようになった
速いかどうかは
分からない
水曜日
私はジャンプできるよ ....
(さ) さよならを
(し) 知ったのは
(す) 全てが終わって
(せ) 刹那の色に
(そ) 染まった頃でした。
優しさによく似た嘘に手を引かれ
行きつく先は虚構群。
いつからこんなに弱くなった?
いつからこんなに涙もろくなった?
答えのない問いに戸惑うのはもう飽きているのに
....
受話器を上げる瞬間と置いた後の数分間。
切なくなるのは
なぜだろう。
切手まで貼った手紙を捨ててしまったのは
なぜだろう。
あんなに楽しそうに笑ってる ....
{画像=120107025333.jpg}
『彼女の日記』
背の高い鷲鼻の男は優しい目をしている。
願わくば夢から覚めてあの人の
心も身体も奪い去り、これ見よがしにお揃いの
スト ....
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