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空は曇り


街は曇り ビルの谷間の 冷えたぬくもりに躓き  吹き抜けるかぜ  なぜ と  灰とかげ──背広の音色が波のように行き交う歩道に落としたピルは
奈落の白い底


騙したあとの ....
わたしという輪郭の綻びから わたしと呼ばれた質量のような体積を 面積として再現するドットの集積の確率に 虚ろに ───



わたしが感じているか感じていないかに一切 関心を示さず運動を完 ....
激しい濁流と錆びた鉄橋はゆきずりの光景でしかない

ビニ傘で行く手をさえぎる横暴なエスコートがわたしと雨粒を斜めに切断する


無限を接写する賭博者たちは必ず破綻した

二度目に犯した過 ....
子供たちが三輪車で走り回る公園に 精子が乾燥して凝結した模様の透けるピンクのコンドームが落ちている


長閑な公園の中央に なにかの脱け殻のように



ピンクのワンピースを着た ....
クソ溜めでも進むしかない。


ティーンだったわたし、ブルーカラーの髪に黒ぶちのダテ眼鏡。
パンクス気取りのしがないガール。

ガムテでぐるぐる巻きにしたコンバースにレッドタータン ....
話しそびれてしまって浅い水路で風がわらう


ぼくたちのてのひらで火傷した蛙の


フリーズと


ラケットを肩にかけた生徒たちが


それぞれの家に帰る


ざ ....
詩人に嫉妬して咄嗟に拒絶した


同じ人間と思えなくて思いたくなくて
深く関わっちゃだめだ
人生を壊される
笑うけど本気でそう思ったし
教室の席でじっと教科書を眺めながら 生まれ ....
炭酸ジュースしゃかしゃか振ってプシュッ た ら、あ
シュワッ 近未来

キリンみたい 、な
水銀灯の 塗り絵みたいな光のなかを
コンビニ袋が
虫の知らせみたいに応答して
海の ....
その夏、軒先の巣から落下した雛鳥を拾い、かたい土の庭に埋めて
はじめて心の
奥底に──
夏を感じた


(図書館の傘立てから盗んだ傘がわたしの唯一の武器で
傘にはマジックと紙とテープで名 ....
わたしけっきょく書きたいことなんてないからノート引っ掻きまわしてるだけなんですって言ったら、おまえそんないいもんじゃねえだろって、そりゃそだ



雨上がりの虹をマフラーにして ブラックホール ....
静電気さえとどかないみなそこにデモクラシーとその日暮らしはこない


泥と石のくにのくるわの
火のないねむりの
起源と痕跡

ふと 火山に生まれ 地震で育ち 桃をくわえたカラスはしら ....
とっくにいない子のとしをかぞえる 母の夏 蒸す子も蒸す芽のゆげを嗅ぎ あさがたの星のようなこめを噛み 麻と稲は波のように朝つゆに濡れひかり おやゆびでおさえたこめかみから蒸すひめの結びめがほどけるよう .... オセアニアの少女たちのように 裸足でさまよい 歩くことを覚えた
夏の
ネオンに透き通る
それぞれの肌


色鮮やかな光の波に漂うビジネスマンと ふれた肩
ゴムボールを落とした子供を
 ....
蝉の鳴き声と赤ん坊の泣き声がこだます 夏の朝に
いくつめかの台風の いくつもの風が小さく渦巻いている

まだ
窓辺の風鈴を鳴らすこともなく

起き抜けの肌を
割れた鏡のような朝の破片に
 ....
妹よ 夕暮れの卓袱台にまごころがなくなり説得しか残らないのは淋しい
りかいしないままりようしようとしないでおくれ


日がな
海水浴に
明け暮れる
まだ胸のない妹よ

淡水学派と海水 ....
脳は頭がわるい

と顔が笑う



混色と純色をまだしらない

まだらのだらしない原っぱで


家を建てない


美と死と箸をすっともってしまうと

テレビのタモリと暗 ....
-セザンヌ-

塗られた白が浮き立たせる キャンバスの白


-ゴッホ-

そのキャンバスは色彩で彫られている
ひとひらの葉を森に隠すように  ひとつぶの砂を海辺に隠すように 

胸の奥に隠した いつかの傷が 
桜の 花びらといっしょに   風に 飛ばされた  

春の  並木通り
傘が必要な ながいながいおしっこに出掛けたあなたを追いかけて握った手


いっぱい我慢したおしっこの音がじょじょに 雨音にかき消されてくのを
聞きながら

ずっと
あなたと手を
繋いで ....
終わる今日─

退屈な日でした
蒸れた空ばかりがずっとつづいていて
胸もとをぱたぱたさせながら
ヨーヨーを垂らし
駄菓子屋のアイスボックスの底から
メロン味をたぐり寄せ
南極の怪獣を想 ....
セックスをもたらさないベッドがある
枕をはずして
もし何かをみつめてるとすれば
終わりのない色の
壁の終わり
空間にとっては軽すぎるものだろう

夕暮れに蛇をつかまえた
金はいつも夜に ....
書き終わった手紙を読み返して捨てた
それを書き出すために書かれた一行がいかさまだった
さめたコーヒーを飲み干して
家並みに一滴、零す

静けさのなかを一台の車が走り去り、日付がカチッと変 ....
ヘッシャーに聞いた話だ。
そいつは水槽で蛇を飼っていた。餌はアルビノの二十日鼠だ。
蛇が鼠をまるごと呑み込むと蛇の腹?が鼠形に膨らみ、暫くは動くらしい。
そいつは何時ものように腹を減らした蛇 ....
小さいころ、春になると
ばあちゃんと手をつないで
つくしを摘みにいった
いつも風が強くて
河川敷にはいっぱい
つくしが伸びていた
シャツにてんとう虫をつけて
ビニール袋につくしとタンポポ ....
寝ぐせはゆめの死顔
つまらない
ゆめの


微熱を帯びる新聞紙を
鼻先に近づけ
一日の予言を受けるように
朝を吸い込む

行方不明の飛行機
アイドルの恋人
どうでもいい
 ....
梅昆布茶さんの末下りょうさんおすすめリスト(25)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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静物- 末下りょ ...自由詩3*21-10-2
郊外- 末下りょ ...自由詩7*21-9-29
ちょこっと寒いところにちょこっと長居しただけですぐ体調を崩す ...- 末下りょ ...自由詩3*21-9-26
だいぶダイブ_/_ある女の子篇- 末下りょ ...自由詩4*21-9-21
見分けのつかない分身- 末下りょ ...自由詩12*21-9-10
いま考えると_/_ある女の子篇- 末下りょ ...自由詩4*21-9-8
リヴィジョン_/_ある女の子篇- 末下りょ ...自由詩2*21-9-5
鳥の息_/_ある女の子篇- 末下りょ ...自由詩2*21-9-3
べつにお前のリアルなんてどうでもいいよ_/_ある女の子篇- 末下りょ ...自由詩3*21-8-30
アンペア- 末下りょ ...自由詩3*21-8-26
母の夏- 末下りょ ...自由詩2*21-8-23
輪郭の明確な分からなさ- 末下りょ ...自由詩7*21-8-11
夜にそなえる- 末下りょ ...自由詩5*21-8-7
妹よ- 末下りょ ...自由詩7*21-7-26
居間- 末下りょ ...自由詩5*21-7-23
セザンヌとゴッホ- 末下りょ ...自由詩4*21-7-20
この春- 末下りょ ...自由詩3*21-7-18
ステイ- 末下りょ ...自由詩5*21-7-16
Fw:- 末下りょ ...自由詩10*17-2-9
セックスしたかった- 末下りょ ...自由詩14*17-2-3
手紙- 末下りょ ...自由詩4*14-4-4
傾向と対策- 末下りょ ...自由詩5*14-4-3
つくしの佃煮- 末下りょ ...自由詩12*14-3-25
新聞紙- 末下りょ ...自由詩3+*14-3-16

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