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哀しくも

ぼくは詩人ではなかった

虚実を織り交ぜ

誰よりも大切な人を深く傷つけた

詩人ならば歓びを与えられたはずなのに
悲しいですね

人は誰でも独りで生まれ

独り死んでゆく

後ろ姿を追いかけても届かず

想い人が亡くなっても日々は変わらない


      ☆


楽しいですね

 ....
願わくば

五月の空に浮かぶ

羊雲になりたい

ぽかり ふわり

風に吹かれて


    ☆


強がりな若葉に誘われて

渓谷の流れに身をまかせ

透明な水に ....
ぼくは森の中に生まれたような気がする

幼い頃から樹が好きで

朝は何時もの森を彷徨い樹を抱いた

今は木目を見ただけで何の樹だか分かるようになって

お気に入りの厚板を何枚も持ってい ....
人は時が薬になると言うけれど

ぼくには効かない

様々な記憶はあまりに生々しく

傷からは鮮血が滴り落ち

包帯を巻いても血が滲む
新緑の渓に分け入ると

この姿は透明になってしまい

緑色に染まっていった

宝石の魚はピシャリと跳ねて

日々の雑踏が彼方に消える
五月の風に若葉が揺れて

透明な渓谷が呼んでいる

虹色と真珠の魚を求めて

静かな胸の鼓動が高鳴り

ニンフが舞う水面を想う
生まれた事が嫌だった
父はギャンブル狂で
女にもだらしなかった
雨漏りと床が抜けたあばら家に住み
幼稚園にも行けず
ろくに食べることもできなくて
何時も腹を空かせていた
学校では給食費も ....
漆黒の夜に紛れて

琥珀の水を飲みほし

酔いにまかせては

星めぐりの歌をくちずさみ

幼い頃の純潔を想い出す


     ☆


プレアデス星団に憧れて

透明な ....
黒曜の空のもと
琥珀の水に彷徨いながら
美しいと思った数式を描いてみた
いくら計算しても解らない数字
陰陽の間に居座る零の秘密に戸惑う
在るようで無く
無いようで在る
摩訶不思議な仮定が ....
ぼくはカタツムリ

大きな荷物を背負って

ゆるゆると紫陽花の葉を

あてどなく彷徨う

願わくば海に帰りたい
生まれてしまった悲しみは
届かぬ虹の黄金郷
車を飛ばして追いかけて
触れることさえできなくて
やがては闇に逃れゆく
あり得ない夢は捨ててしまおう

この世に生まれた歓びは
見えない糸で ....
ネオンの滲む街角で
ウオッカを飲み干し
潰れた夜

ぼくは路上の水溜まりで朝を迎えた

ネットの噂では
きみはいまでもピアノを弾いているらしい

解ろうとして解らなかったあの日
手 ....
オランダシシガシラかバラタナゴを飼いたくて
90㎝の水槽とろ過器と特注の水槽台を買って
もう8年が過ぎる
書籍を紐解いて
生き物を飼うのが難しいと知り
水槽は未開封のままだ
趣味を極めよう ....
月の鏡に照らされ

レタスの葉が芽吹き

南の風に若葉が揺れる

星は流れ去り

明日の夢を見る
ズンチャ ズズンチャ
 
  ズンチャ ズズンチャ




   ハナノイロハ

     ウツリニケリナ

      イタズラニ

   ワガミヨニフル

      ....
幼い頃は骨格模型が怖くて
理科室に入ることが嫌だった
火葬場という言葉も怖かった

今年はオーバードーズで逝ったきみと
幼なじみの岳父を弔って
真白い骨を拾った

そしてまた
父母と ....
木々の若葉は風に揺れながら
五月の歌をうたい

雲は羊たちのように
西から東に駆けていく

ぼくはクスノキのブランコに揺られ
港に浮かぶ洋紅色の貨物船を眺めていた

きみはマーガレッ ....
私という存在は
銀河の端に灯る刹那の光なのです

それ以上でもなく
それ以下でもない

巡る季節に酔いながら
下手な歌をうたいます
誰かに届くように
誰かに問い続けるように

私 ....
風に吹かれて
彷徨う路は
振り返ると既に消えている
星々を眺めていても
狂った軌道を示しているだけで
お似合いの月と鏡はひそかに話し
ぼくを騙そうとしていた
時計の針は止まり
星の降る ....
今朝はメジロの歌声で起こされた
そのソプラノが心地良かった

たぶん桜の蜜を啜っているのだろう
ぼくは苦い珈琲が好きだから
きみとは仲良くできないかもしれないけれど
明日の朝も
その歌声 ....
きみがいない間
ぼくは代わりに
盆栽の水遣りをした

欅の古木に
きみは延寿という名を付け
大切に育てていた

細かな若葉を季節通りに芽吹かせ
今年も元気だよと
ぼくに告げた

 ....
きみの純潔は
透明な水晶のようで
とても傷つきやすかった

ぼくという毒薬を飲み込んでは
嘔吐を繰り返し
それでもぼくに優しさをくれた

十五年という歳月は白色矮星よりも重い

風 ....
今年彼女は桜をみることはない

大学病院のICUに閉じ込められ
チューブや配線にグルグルと巻かれ
モニターの画面に規則正しい波形が映る

何が悪かったのか誰にもわからない
本当のことは
 ....
磯野波平に良く似た教授は
ステテコにラクダの腹巻姿
団扇をパタパタと仰いで

トリスタンの加速器に行ってみるかい?

はい 是非とも!

では
このカウンターを胸に付けて放射能を測定 ....
師匠が言ったことを思い出す

若いということはバカなこと だと…

何故ぼくはこの歳になってもバカなのか

大切な珠玉をアスファルトに叩きつけ

深い傷を負わせた

それは自分を傷 ....
ずぶ濡れの子猫が鳴いていた
寒さで震えている
ニャァ… とか細く鳴いたので
ぼくは自宅へ連れて帰った
タオルで拭いても鳴いている
ミルクを与えても口にせず
ぼくはどうしたら良いのか
解ら ....
ぼくは道化師
老いたピエロ

観客を笑わせては
ご機嫌をとっている

化粧に隠した顔は誰にも見せない
眼尻に描いた紅い涙は乾いている

手品を見せてはため息を吐かせ
夜毎繰り返す芸 ....
黒曜の夜は
月灯りに照らされて
舞い落ちる 舞い落ちる
桜の花を待っていた

きみと手をつなぎ
花びらに埋まろう

物語りを聞かせてあげるから
花の{ルビ褥=しとね}に抱かれながら
 ....
ぼくはインドの山を登っていた
岩に座る行者がいたので聞いてみた

この岩にどれほど座っているのですか

久遠と言えば久遠から
刹那と言えば刹那から此処に座しておる

久遠と刹那は同じこ ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
五行歌_詩人モドキ- レタス自由詩3*24-5-29
五行歌_二首_- レタス自由詩7*24-5-28
五行歌_三首_初夏- レタス自由詩5*24-5-28
五行歌_樹フェチ- レタス自由詩6*24-5-26
五行歌_一首- レタス自由詩4*24-5-24
五行歌_渓谷- レタス自由詩6*24-5-19
五行歌_渓流釣り- レタス自由詩5*24-5-16
半生- レタス自由詩13*24-5-13
五行歌_星_三首- レタス自由詩5*24-5-11
- レタス自由詩4+*24-5-11
五行歌_帰りたい- レタス自由詩4*24-5-9
生きる- レタス自由詩7*24-5-8
五月の雨- レタス自由詩9*24-5-6
育てる- レタス自由詩4*24-5-6
五行歌_五月- レタス自由詩4*24-5-1
Komachi- レタス自由詩10*24-4-29
- レタス自由詩6*24-4-24
ヨコハマ- レタス自由詩6*24-4-22
永遠の歌- レタス自由詩8*24-4-18
明日- レタス自由詩6*24-4-13
朝の歌- レタス自由詩11*24-4-11
小さな世界- レタス自由詩8*24-4-9
あした- レタス自由詩6*24-4-8
花曇り- レタス自由詩6*24-4-6
高エネルギー物理学研究所- レタス自由詩7*24-4-3
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