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空の青と
花の赤を
重ね合わせた
君の可憐のマゼンダを
追いかけ過ぎて
森の緑を彷徨った
森の緑と
空の青を
擦り合わせた
僕の弱虫のシアンを
飼い馴らせなかったから
花 ....
画用紙を広げる様に
あなたは私をシーツに広げ
筆を走らせるように
舌を這わせた
水を含んだ画用紙の様に
私の体は弓なりにぐにゃりと曲がり
....
光に目を凝らすと
色彩が失われ
あらゆるカタチはこわれている
ひとつの塊にしかみえなくなっている
蠢くものの姿がみえない
ほかと選別できないから言葉がうかびあがら ....
上を目指せばキリがなく
下を目指せば際限がない
このまま進めば
きっといつかは力尽きる
だから、私たちは種を撒く
明日につながる種を撒く
そ ....
悲しみを悲しみで打ち消すような
私たちの想いは重なりますか
思い違いしすぎて日が暮れて
まだ間に合いますか
方向おんちはなおらずに
あなたの元へたどりつけない
ナビの応答がいつからか
....
この想いを永久氷土に閉じ込めて
大事に大事に封印しよう
隠し続けていた君への想い
隠しきれなくなったとき
あの夜二人はサヨナラした
きっと最高の笑顔で
駅で逢うたびドキドキしてた
そ ....
小さい頃
マンションの庭で
四つ葉のクローバーを探した
何であんなに幸せを見つけたがったんだろう
あの頃と、大して変わってないのだ
もう20年近く経つけれど
昨日のことのように、昔の情 ....
たとえあなたが農夫でも農夫でなくてもあなたが文章家でも文章家でなくてもあなたが小鳥でも熊でも蛇でもあなたが空でもあなたが風でもあなたが土でもあなたを好きわたしはずっとあなたのそばにいるあなたとキスを ....
登っていこう
この丘のてっぺんまで
急な坂道辛いけど
えっちらおっちら
登っていこう
肌を焼く暑い日差し
汗をかいても挫けないで
カマキリだって
カナブンだって
カナヘビ ....
今日一日仕事して
帰りに一杯飲みながら
笑っていられる
それは
今日一日がんばった私への
神さまからのごほうび。
ありがとう。
ラブとラブのあいだに愛がある
なんだかそんな気がしてね
久しぶりに歩いてみた渋谷の街は
良い意味での乱雑さを失いつつあるようで
道玄坂下から円山町
色褪せたラブホの佇まいは老娼の厚化粧に ....
無用人間
僕は無用人間
ネジにも歯車にもなれず
風に煽られるだけの塵芥
『役立たずは出ていけ』
社会という機械が追い立てる
無用人間
僕は無用人間
でも
....
どちらでもいいのかしらん
そう思ったときに
結果って出るものらしいです
お知らせがくるらしいです
つけ は月末にくるのですけど
払う気がなくてもくるのです
おぼえとけっていわれたら
....
街灯の先にある交差点、ボーッと浮かび上がる黒い物体 誰も顧みることの無い深夜 行き交う車も無い漆黒の深夜、黒い月
それは奇妙な物体、人体様のものだが、部位それぞれが異なる。体毛はうっすらと生えて ....
この命に何を求めるの?
光なんて望まないで
空っぽになった 言葉の引き出し
錆びたシャベルで庭を掘った
探していたのは君へのプレゼント
いつしか足の踏み場はなくなって
真っ逆 ....
あなたの手からこぼれた花を
得意げにくわえて微笑む
蜜を吸ってすっかり浄化して
光に透かした硝子の造花。
少女はこともなげに言う
おばあちゃんがいなくなったら
私がしてあげる
老女は静かに笑う
いてもいなくなっても
あんたがやってくれるか
受け継がれるとは空気のよう
暑いなり ....
夏空からのさそいは、
手にあまる 光りの束
私は私が赤く錆びてしまわないように
少しばかりいばった母親の顔になって
子供達の好きなパンを焼く
summer’s kitchen
女の ....
其処にあなたはいるのに
イラナイ
と云ってしまう喪失感
彼らの歌に嫉妬する
あまりに上手に歌うから
僕の歌は群集に掻き消された
もう歌う場所すらない
『お前は産業廃棄物』
『ギシギシ軋むのがお似合いだ』
嘲りの歌が聞こえてくる
そ ....
また背中にGがかかる
いや、重力ではなく塊りが押して圧迫している
左の肩甲骨の上に乗るコンフュージョン
緊張が高まり首筋まで凝ってくる
あまりの重さに頭の中で
コットンフラワーが咲き乱れ
....
きみのし
考えたこともなかったし
その日の空はうそみたいな顔をしていたから
言葉は何も浮かんでこなかった
この物語では
信じられないことが
信じられないほど起こるし
それ ....
切なさに押し倒された心は
バクテリアに分解されて
影もなく
跡形もなく
消滅します
そう、だから
安心して眠るといい
悲鳴は求めています
私はマジックアワーに焦がれ
真っ赤に ....
1985-
空に敷かれた黒いうろこが
ぽろぽろと剥がれてゆくとき
一枚が地に落ち
流れ出す水の音が聞こえ
また一枚が地に落ち
呼気が甲高く
一枚が砕けて
それはなき声と繋がって
....
すっかり生ぬるくなったビールの向こうに
睡蓮の花が物憂げな顔で座っている
白い陶器の肌が青ざめて
透き通った光沢を放っている
その清楚な肌に触れることを許した
借金まみれの男の手が離れそ ....
一.
感度のよい
センサーライトが
いきばのないくらいに
点る
道は足に
ぶら下がったままで
二.
ひまし油
(メルセデス・ベンツのブレーキホース ....
場末のバーで仮面を外す
背中のジッパーつまんで下ろす
皮膚に新鮮な空気が当たる
嫌なことだってあらぁな
今日も日の出と共に家を出て
さっきまで怪人と戦っていたんだ
けどもうすぐ給金だよ
....
夕暮れが泣いているのだろう
高台から見渡す街の灯が
救いが無いほど光って見える
大勢のひとりが積み重なって作られた明かりだ
しばらく茫然とそれを眺めた後で
僕はただ静かに下りていく
....
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