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ハッキリと分かれた
新緑の出来 不出来が
皮肉にも映えている

豊かだらけの様は
皆 退屈に見えて
つまらないと
頬杖つくけど

清らかも濁りも
この平面では普通で
なんのたわい ....
上昇する シャボン シャボン 
水晶の シャボン シャボン
 
殻にこもった シャボン シャボン 
不安な シャボン シャボン
そこが あなたの玉に{ルビ瑕=きず} 

浮いている 揺れ ....
雨はとっくに 止んでいるのに
畳めない傘の中で
君は静かに濡れている

君だけしか聞こえない雨音は
周りの朗らかな声も上書きしてしまう

あなたには聞こえない この叫びは
通りすぎるビ ....
明日は 今日よりも軽やかに
    と我々は{ルビ希=のぞ}んで
今日は 昨日よりは{ルビ厳=おごそ}かに
    と我々は慎む

平穏になればなるほど
勝手にもがいて 考えこんで 苦しが ....
何かが{ルビ蠢=うごめ}くのを背中で感じた
後ろを振り返れば
モゾモゾと動きまわる

何一つ微動だにしない筈の
心の虫は笑いながら蠢く

痒さは手では届かず
イライラで集中できない
 ....
眠りの舟は行き先を天に託す
私は知らぬ間に
川のほとりに
抜け殻を置いて

サラサラと流れる小川を
一人 小舟を漕ぎ始めた
春風に押されて

もの欲しげに
小舟を見下ろす
タンポ ....
今でも あの場所を流れています
高速道路の車列が整然と
途切れない 地平線のように続いて

形にならない声を
無差別に浴びて打たれ
そして 流れ 流れていく河

大きな河の膝の青タンを ....
若葉は青臭くていいと
老いた葉が
羨ましげに
鑑賞している

尖っていた葉は
あなたを守るため
傷つけるためじゃない
でも 遠ざけたのは

青くて頼りない葉だったから

そ ....
悩んだときは
ブラッドオレンジに染まる
マンションの給水塔の上に立ち

三百六十度 この街の大パノラマを この眼で捉え
瞳を閉じて シャッター音を鳴らす

沢山のネガが出たら 
その上 ....
一生に一度 誰もが てっぺんに登りたいと思う
私もその一人だった
そう信じてた

だが てっぺんに長期滞在するほど体力は無く
高山病になってしまうかもしれない
私は柔である

居座る欲 ....
地下鉄の駅は眠りについてしまった
私の寝床は遙か東
渋い蜜柑色のタクシーを捕まえ
座席に深く腰掛け ドライバーに行き先を告げた

タクシードライバーは無口
我武者羅にハンドルを握り
曇り ....

小料理屋の前で
ミャアミャア鳴くお前は
「リアル招き猫か!」と
心の中で突っ込んでは惚けてみた

あの凍てつく日から
平日の朝は日課のように
小料理屋の前を守っているんだ

夜 ....
赤い軌道をひとり歩き
真っ直ぐに日は照り
真っ直ぐに日は沈む

何故 そんなに真っ直ぐな道を進むの?
何故 ひたすらに真っ直ぐ貫くの?
何故 規則正しく礼儀良くするの?

疲れないかな ....
遠くの岸辺を見つめていた
それが美しいと思って
そうやって この岸から かの岸へ
水辺の鳥にまたがって旅人となる

近くの岸辺を歩いていた
ここが息苦しいと思って
そうやって この岸から ....
金は底をついて財布が泣いています
スーパーの惣菜半額セールに参加することは当然の事なんです
電気ガス水道を使えるのは
ありがたいと思わないといけないんです

東電は暫く原則的に停電しないと言 ....
季節外れの白い落下傘
寂しがり屋が落ちてきた
懐に六花が染み込む

透き通った空なのに
心の突っかかりに似ている
治る手立ては無限対数か刹那か

閃光は何時でも下ごしらえ
落とし所は ....
{ルビ陸=おか}にあがった魚たちは

使い古した鱗を脱ぎ捨てて

真新しい衣を羽織る

天から

愛情を受け取るための掌と

友に逢う為の足を授かる

ぎこちない足取りと覚束な ....
やあ!久しぶり!!
いつ以来かな?5年ぶり?とか??
アナタがATMキャッシュディスペンサーから
恥ずかしそうに出てくるのを見てしまって
思わず、僕も目をそらしたよ!

家を出た ....
雨上がりの夕暮れ前

大きな橋が{ルビ聳=そび}えている

それは 僅かな寿命ながら

私達の心にいつまでも残る

あの橋の彼方には

まだ見ぬ明日が繋がってるのだろう

まだ ....
山人さんのsubaru★さんおすすめリスト(19)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
濃淡- subaru★自由詩8*13-12-2
シャボン・・・- subaru★自由詩15*12-3-4
傘の中で降る雨- subaru★自由詩12+*12-2-23
明日- subaru★自由詩20*12-2-19
心の虫- subaru★自由詩20*12-2-10
午睡- subaru★自由詩27*12-1-17
なぐられ河- subaru★自由詩24+*12-1-8
柊と人- subaru★自由詩17*11-11-27
ブラッドオレンジに染まるマンションの給水塔の上で- subaru★自由詩16*11-8-8
てっぺん- subaru★自由詩8*11-6-2
国道14号線経由・自宅行- subaru★自由詩4*11-5-19
野良猫チャトラン(仮名)- subaru★自由詩7*11-5-12
赤い軌道を歩く- subaru★自由詩9*11-5-10
この岸_かの岸- subaru★自由詩7*11-5-9
給料日前- subaru★自由詩3*11-4-24
風花- subaru★自由詩4*11-3-26
陸に上がった魚たち- subaru★自由詩4*11-3-7
2,000円札- subaru★自由詩8*11-3-1
虹の浮橋- subaru★自由詩5*11-2-13

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